伝統と現代が交差する九谷焼の展覧会「KUTANI CONNEXION」を開催

上出長右衛門窯による「KUTANI CONNEXION」展

東京都渋谷区の渋谷ヒカリエにて、上出長右衛門窯の展覧会「KUTANI CONNEXION」が2018年10月5日から14日まで開催されます。この展覧会は、九谷焼の伝統と現代アートが融合した作品を一堂に集めたもので、多くのアートファンや九谷焼の愛好者にとって注目のイベントとなっています。

伝統の継承と革新

九谷焼は石川県能美市で明治12年に創業した上出長右衛門窯によって、その歴史が紡がれてきました。創業140年を迎える中、六代目の上出惠悟は伝統を大切にしながらも、新たな表現を追求しています。特に、伝統的な「笛吹」シリーズに遊び心を加え、現代に通じる新しいデザインへと昇華させてきました。この展覧会では、上出が手がけたこれまでの代表作の他、新たに発表される作品もお目見えします。

展覧会のハイライト

展覧会は、渋谷ヒカリエ8階のCUBE1,2,3に分けて行われ、それぞれに特色の異なる展示が展開されます。まず、(1)のスペースでは、2010年の個展から進化した新作が披露され、ユニークなアイデアによって生み出された明るい雰囲気の作品が展示されます。例えば、タイヤ付きの急須やアイスクリームのコーン形状の盃など、遊び心満載の製品に出会えるでしょう。

次に、(2)のエリアでは、上出長右衛門窯の割烹文化に基づく華やかな食器や、デザイナーによる新しい製品が初めてお目見えします。特に目を引くのは、来年の干支である亥をテーマにした限定湯呑や、夜光湯のみです。これらの作品は、厳選された素材と技術が息づく逸品です。

そして、(3)のスペースでは、上出ウェイが夢に見た犬をモチーフにした向付が特別展示されます。これは独自の発想が楽しめる展示であり、九谷焼に新たな命が吹き込まれた瞬間を目の当たりにできます。