900MHz帯利用に向けた無線調査の結果と今後の展望

900MHz帯利用に係る新たな無線調査の結果

総務省が2023年8月から10月にかけて実施した900MHz帯を使用する新たな無線利用に係る調査の結果が発表されました。この調査は、デジタルMCA陸上移動通信システム及び高度MCA無線通信システムの終了後の空き周波数帯の活用方策を検討するために行われました。

背景と目的

デジタルMCAシステムや高度MCA無線通信システムは、終了を迎えることになります。このため、今後の周波数利用についての調査が求められており、総務省は900MHz帯の活用方法を模索してきました。特に、890〜900MHz及び928〜945MHzの周波数帯に焦点を当てた調査が実施されました。

調査の実施

調査は令和7年8月25日から10月1日まで行われ、複数の企業や団体から新たな無線技術の提案を募った結果、7者から8件の具体的な提案が寄せられました。

提案内容

今回の提案には次のような企業が名を連ねています。
1. 高度MCA無線通信システムにかかる参入希望調査：MetCom株式会社
2. 3GPP技術仕様に準拠した移動通信システム提案：
- 株式会社NTTドコモ
- 楽天モバイル株式会社
3. 新たな無線利用に関連する具体的なシステム提案：
- 有限会社プリシード
- Wi-SUN Alliance
- MetCom株式会社
- 802.11ah推進協議会
- 一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構

このように、多くの企業が参加し、新たな無線利用の可能性を探る取り組みとなっています。

今後の方針

総務省は、この調査の結果をもとに、専門家の意見を取り入れつつ、空き周波数帯の有効活用を進めていく方針です。具体的には、デジタルMCA陸上移動通信サービス及び高度MCA無線通信サービス終了に伴う周波数の活用策を検討することが予定されています。

調査活動は今後も継続される見込みであり、900MHz帯の快適利用に向けての舵取りが期待されています。