インフレ時代の価格戦略を支援する新サービス
株式会社True Dataが7月3日、米国のデータ・AIのリーダーSASの予測システムを取り入れた新たな価格シミュレーションサービスを開始しました。このサービスは、原材料費の高騰に伴う商品価格改定の影響を高精度で予測し、消費財メーカーに最適な価格戦略の構築をサポートします。
インフレの影響と消費者の意識
近年、原材料費や物流費の上昇が続いており、消費財メーカーは価格改定を余儀なくされています。しかし、消費者の「生活防衛意識」が高まっているため、根拠のない値上げが行われると、顧客離れや取り扱い中止といったリスクが高まります。
多くの企業がどの商品をどれだけ値上げすべきかを見極められず、勘や経験に頼る状況が続いています。このような課題に対して、True Dataは6000万人以上の購買データを活用し、SASのデータ・AIプラットフォーム「SAS® Viya®」と連携することで、価格戦略を科学的に可視化するソリューションを提供します。
日本市場における価格シミュレーションサービスの概要
本サービスは、値上げの成否を左右する「販売数の維持・拡大」と「競合との価格差」に焦点を当て、データ駆動型の意思決定を支援します。具体的には、商品を5%値上げした場合の売上推移を予測し、競合商品との価格差を考慮した上で、各商品の値上げ余地を明らかにします。また、在庫データと連携することで、粗利益が最大化する「最適な価格」を算出することも可能です。
さらに、True DataのID-POSデータを用いることで、値上げ時に自社顧客が競合商品に流出するかどうかを予測し、各商品の「値上げに対する耐性」を可視化します。これにより、企業は社内の意思統一がしやすくなり、小売業との価格交渉においても価格改定をスムーズに行うことができるようになります。
今後の展望
今回のサービス提供を皮切りに、将来的にはクライアント企業が自社のデータや気象、販促データを取り入れ、ウェブ上でリアルタイムにシミュレーションできる「SaaS型ダッシュボードツール」の開発を進める予定です。True DataとSASは、消費財メーカーが安定した利益を維持し、高品質な商品を供給できる持続可能なサプライチェーンの発展を目指し、データとAIの力で日本の消費財市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)に寄与していく考えです。
企業からのコメント
SAS Institute Japan株式会社の執行役員、柳沼慎也氏は「データとアナリティクス、AIの活用を通じて、より良い意思決定を支援し続ける」と語り、True Dataとの共同開発による新サービスの価値を強調しています。また、True Dataの代表取締役社長、米倉裕之氏は「コストの高騰と消費者の防衛意識の間で多くの企業が困難な状況にある中、適正価格を決定するための強力なサポートを提供する」と述べています。
True Dataについて
True Dataは、 ドラッグストアや食品スーパーマーケットのデータを用いて、顧客理解から商品の戦略、販促施策まで幅広く支援するビッグデータプラットフォームを運営しています。データに基づく企業の意思決定を支援し、持続可能な成長を促進する取り組みを行っています。