株式会社ThinkerがForbes Japanの次世代リーダーに選出
大阪に拠点を置く株式会社Thinkerが、Forbes Japanが選ぶ「100 NEXT GENERATION LEADERS」に名を連ねました。この栄誉は、2026年以降に大きな成長が期待されるスタートアップとしての評価の証であり、企業の代表取締役兼CEOの藤本弘道氏がその先頭に立っています。
改革をもたらすロボット技術の実現
Thinkerは“家電のように気軽に使えるロボット”の実現を目指し、独自の次世代技術を活用しており、今回はその一環として「近接覚センサー」の開発が評価されました。このセンサーは赤外線とAIを活用し、接触なしで高速に物体の位置と形を把握します。その結果、従来の産業用ロボットが困難としていた透明物や鏡面仕上げの物質を扱えるようになり、ピッキング作業の自動化が実現しました。
Thinker Model A
Thinkerが開発した「Thinker Model A」は、同社のロボットハンド「Think Hand F」とカメラによる画像解析を組み合わせたもので、これまで対応が難しかった柔軟なピッキング作業を行うことができます。この製品は少量多品種の対象物を扱う現場において、業務の省人化を進め、新たな市場を開拓する可能性を秘めています。
このロボットハンドは、検査と工程間の搬送を効率化し、産業活動の底上げに寄与することを目指しています。Thinkerは、ロボットハンドの民主化を進め、より多くの場所での活用を可能にすべく、今後もさらなる技術開発を続けていく方針です。
近接覚センサーの威力
独自開発の近接覚センサーは、撮影なしで動く対象物を感知し、AIの力でモノを的確に制御することに成功しました。これにより、センサーの導入が進む現場では、ピッキングの精度が飛躍的に向上し、人手不足が続く日本でも効率的な作業が期待されるでしょう。2023年8月からは量産サンプルの提供が始まり、すでに1200社を超える問い合わせが集まっており、多くの企業とパートナーシップを結びつつあります。
会社概要と未来への展望
株式会社Thinkerは、2022年8月に設立され、大阪大学の小山佳祐准教授が開発したセンシング技術を基盤にしたロボット技術のソリューションを提案しています。企業名には「考えるロボット」の意味が込められ、彼らは“人とロボットが共に進化する社会”を目指しています。
Thinkerが直面する未来は、ロボット技術をさらに発展させ、我々の日常生活に溶け込む未来の社会の実現を見据えたものです。今後も彼らの取り組みに注目が集まることでしょう。