ダグラスの人類学
2026-09-02 11:29:37

メアリ・ダグラスの人類学を現代に生かす新刊発売

半世紀前の古典を今に活かす



人類学者・磯野真穂さんが、新刊『社会が壊れるその前にメアリ・ダグラスの人類学』を9月28日に発売します。磯野さんは東京科学大学の教授として活動しており、昨年には共著作『急に具合が悪くなる』が高く評価されるなど、関心を集めています。

昨今、人類学はビジネスの分野でも脚光を浴びていますが、その影で忘れられがちな一冊があります。それがメアリ・ダグラスの『ナチュラル・シンボル』です。この著作は単なる古典ではなく、現代社会を理解するための重要な視点を提供する「予言の書」と言えるでしょう。

ダグラスは、約半世紀前に、人々の孤独や不安が増す未来を予見しています。特に、個々の価値を見出す人々と、集団や国家に依存する人々との間で社会が分断されることを指摘しました。また、推し活やセカイ系といった現象の拡大も予言し、人々が自らの身体を変えることに邁進する様子を描写しています。まるで現代の私たちを照らし出すような内容です。

新刊では、現代に蔓延る「孤独」や「不安」、そして「競争社会」と向き合うための方法を提示しています。ダグラスが提唱した「象徴」の概念を再解釈し、私たちがより良い社会を形成するための手段として活用できるよう、現代的な視座から探求されています。

さらに、本書のカバーデザインも注目です。新進気鋭のイラストレーターせいのみわおさんによって、第二章「トーテミズム」の記述を着想源にした独特な切り絵が採用されています。このアートは、私たちが暮らす日本の社会において、どのような「トーテム」が存在し、どのような「象徴」によって私たちが動かされているのかを問いかけています。

磯野さんは本書を通じて、読者に対し、個々の存在が意味を持つことを示しています。彼女は次のようにコメントしています。「社会が不安定な方向へ向かう中で、私たちは何を大切にし、どのように生きるべきかを考えるきっかけになれば嬉しいです。」

本書は、現代社会の多様な問題に対して、斬新かつ喚起的な視点を提供しています。ダグラスの理論を現代に適合させることで、私たちの社会をより良いものにするための一助となることでしょう。興味を持たれた方はぜひ手に取ってみてください。

磯野真穂のプロフィール


磯野真穂さんは、人類学者として活躍し、文化人類学や医療人類学を専門としています。長野県安曇野市出身で、早稲田大学からスタートし、国際医療福祉大学での准教授を経て、現在は東京科学大学の教授を務めています。著作も多岐にわたり、現代社会におけるテーマを鋭く切り込んでいます。彼女の次の一手がどのようなものになるのか、注目していきたいです。


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会社情報

会社名
株式会社新潮社
住所
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220

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