特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」が幕を閉じる
国立科学博物館(東京・上野)で開催されていた特別展「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」が、10月13日(月・祝)をもって閉幕しました。開催期間中にはなんと28万人以上の来場者を迎え、その人気の高さを示しました。この展覧会は、氷河期時代の生物や文化をテーマにしたものであり、貴重な標本や資料を通じて、訪れる人々に歴史の一部を感じてもらうことを目的としています。
開催期間の特別な夜間開館
展覧会の最終4日間は特別に夜間開館を実施しました。10月10日(金)から13日(月・祝)の間は、開館時間が19:00まで延長され、訪れるチャンスを提供しました。この目的のもと、多くの人々が夜に美術館を訪れ、氷河期の魅力に触れることができる機会を楽しみました。
展示内容の概要
この特別展は、三つの章から成り立っており、それぞれが異なるテーマに焦点を当てています。
- - 第1章:氷河期 ヨーロッパの動物 では、氷河期のヨーロッパに生息した大規模な動物たちに関する展示が行われました。近年の研究により、当時の環境や生態系の詳細が明らかになり、訪問者は現代に甦ったような感覚を味わえました。
- - 第2章:ネアンデルタール人とクロマニョン人 においては、実物の頭骨が初めて日本に上陸。両者の異なる生態や命運についての解説がなされ、その違いが鮮明に描かれました。04万年前までに絶滅したネアンデルタール人に対し、クロマニョン人の生存戦略や文化がどのように影響を与えたのかが興味深かったです。
- - 第3章:氷河期の日本列島 では、日本に住むことになった人類の様子とともに、絶滅した動物たちについても触れました。この章では、最終氷期に生きていたナウマンゾウやヤベオオツノジカといった大型生物の展示が目を引きました。
今後の巡回展
本展は2026年2月に富山県民会館での巡回展が決定しています。開催期間は「氷河期展 ~人類が見た4万年前の世界~」と題し、2月6日から4月12日まで開催される予定です。この巡回展では、国立科学博物館での開催時には立ち入れなかった新たな視点からの体験ができることでしょう。
アクセスとチケット情報
国立科学博物館へのアクセスは非常に便利で、最寄りのJR「上野」駅からも徒歩5分の距離にあります。チケットは、一般2,300円、大学生も同価格、小中高生は600円で、未就学児は無料で入場可能です。最後まで多くの人に親しまれたこの展覧会は、参加者皆が豊かな体験を経て、長い歴史の中での人類の歩みを再認識する良い機会となりました。観覧を逃した方も、2026年の巡回展にはぜひ足を運んでみてください。