自動車業界に新風を吹き込む「カーンリ」誕生の舞台裏

近年、デジタル化が進む中で、さまざまな業界が従来の業務形態を見直し、効率化を図っています。その中でも自動車業界は特に進化を遂げつつあります。2024年10月11日、兵庫県三木市に本社を構える株式会社片岡オートは、業界初の車両管理アプリ「カーンリ（CarNri）」を発表しました。このアプリは、トラックや自動車を多く保有する企業や個人にとって、まさに待望のアイテムとなるでしょう。

「カーンリ」は、陸運局や税事務所に提出する手続きの簡素化を実現するために設計されています。従来、書類の提出には手書きが求められ、多くの時間と労力を要していました。しかし、このアプリを使えば、登録番号や車台番号といった基本情報を入力するだけで、必要な書類を迅速に作成できます。この機能は、個人ユーザーだけでなく、自動車販売店や貿易会社、運送業者など幅広い企業に対応しているため、業界全体に変革をもたらすことでしょう。

さらに「カーンリ」は、陸運局への提出書類を印字するシステムも備えており、業務の効率化を図っています。この機能により、繁雑な事務作業にかかる工数を大幅に削減でき、企業内のコミュニケーションもスムーズになることが期待されます。特に、ユーザー車検時に必要な書類手続きが簡素化されるため、多くの人々がこのアプリの恩恵を受けることでしょう。

片岡オートの代表、スルタン・マハムード氏は、「カーンリ」はコロナ禍で人手が減少した中で感じた業務の無駄を減らすことを目指して生まれたと述べています。実際にアプリが導入されることで、年間約500万円の人件費削減が可能になるとのこと。その結果、社内の業務効率化を進めるだけでなく、陸運局の職員や個人ユーザーへの負担軽減にも寄与しています。

加えて、アプリは車両管理だけでなく、保険やオイル交換の管理機能も搭載しており、総合的な車両管理が可能です。自動車販売店向けには、仕入れから在庫管理、販売までをカスタマイズ可能としています。また、データ化された車検証を取り込みやすくしており、業務の迅速化を支援します。

今後、株式会社片岡オートは「カーンリ」の導入を目指す企業を3,000ユーザー、10企業に拡大していく意向を示しています。このような取り組みが急務となる中、人手不足を解消する一助として役立つことが期待されています。

さらに、「カーンリ」リリースを記念して、トラックのプレゼントキャンペーンも実施中です。昭和51年式の三菱T656の車両が抽選でプレゼントされるこの企画は、片岡オートのInstagramで参加者が熱い想いを寄せることが求められています。

このように、「カーンリ」は自動車業界の業務を効率化し、人々の生活をより便利にする大きな可能性を秘めています。今後の展開に注目が集まります。