日本人の幸福感、穏やかな日常に根づく
最近、株式会社ハピネスベイスが実施した調査によると、首都圏と福岡都市圏の人々の幸福感の実態が明らかになりました。計1,000人の生活者を対象にした「幸福度に関する意識調査」では、ウェルビーイングの認知度や主観的な幸福度、その要因について深い洞察が得られました。
ウェルビーイングの認知度
調査では、ウェルビーイングの認知度が全体で51.2%に達しており、特に首都圏では54.0%と高い数字が記録されています。この結果は、近年のウェルビーイングに対する関心の高まりを反映していますが、実際に「内容まで理解している」と答えた人は7.7%と、まだまだ十分な理解が得られていないことも示唆されています。
福岡都市圏では48.4%という数値もあり、特に福岡市内では53.6%と首都圏並みの数値を記録しました。しかし、深く理解している人が少ないことは、今後の課題であると言えるでしょう。
主観的幸福度
調査結果によると、約70%の人々が「幸せだと思う」と回答しています。特に福岡都市圏の女性は76.0%と、男性よりも高い主観的幸福度を示しました。逆に、福岡都市圏の男性は63.2%と低めの結果が見られ、性別による幸福感の違いが浮き彫りになっています。
職場の幸福度の課題
福岡都市圏の男性は、職場における幸福度が低調であり、特に職場環境におけるスコアが首都圏や女性よりも劣る傾向が見られました。これは、職場環境が主観的幸福度にマイナスの影響を及ぼしている可能性が考えられます。
幸せの価値観
また、調査では、「穏やかに暮らせること」や「収入の安定」が幸福感に関連していると答える人が多く見受けられました。対照的に、「成功や富」「リーダーシップ」といった要素は、幸福感との結びつきが弱い結果となりました。このことから、穏やかでささやかな日常にこそ、日本人は幸せを見いだしていることが伺えます。
さらに、「家族」「健康」「自由」「仕事の充実」という要素も、自由回答に多く挙げられるなど、生活の質が幸福感にどのように寄与するかが明らかになりました。
日本の幸福度は厳しい状況
「World Happiness Report 2024」によれば、日本の幸福度は51位。この国際的な評価は日本人の幸福感を低く見積もる傾向があり、今回の調査結果のエド・ディーナーの人生満足度尺度においても18.72と高いとは言えません。とは言え、68.9%の人が「幸せ」と感じていることから、穏やかな幸せを重視する文化が存在することも重要です。
日本独特の幸福感が国際的な評価や調査手法にうまくフィットしていない可能性があります。これからのウェルビーイングの推進に期待しつつ、日本人ならではの幸福感がさらに発展していくことを願います。
調査の概要
- - 調査対象:首都圏と福岡都市圏に住む20~60代の男女
- - 標本抽出方法:割当法(性別・年齢均等)
- - 調査手法:インターネット調査
- - 回収サンプル数:1,000サンプル(首都圏500、福岡都市圏500)
- - 調査期間:令和6年7月12日~17日
- - 実施企業:株式会社ハピネスベイス
会社概要
株式会社ハピネスベイスは、ウェルビーイングの推進を通じて、すべての人々が幸せを大切にし、生き生きとした社会の実現に貢献しています。