海底熟成酒、一般公募開始
2024-03-15 10:00:03
世界初!海底熟成酒事業者が「海底セラー」一般公募開始!~酒類業界の活性化に期待~
世界初!海底熟成酒の一般公募開始
近年、少子高齢化や消費者の嗜好変化により、国内酒類市場は縮小傾向にあります。そんな中、新たな付加価値を創造し、市場活性化を目指す動きが活発化しています。その一つとして注目されているのが、北海道で展開されている「海底熟成酒」事業です。
この事業を展開する株式会社北海道海洋熟成は、3月20日、世界で初めて海底に沈めたお酒を監視するシステムを活用した「海底セラー」の一般公募を開始しました。これは、酒類メーカーや飲食店など、幅広い事業者にとって、革新的な取り組みと言えるでしょう。
海底熟成:自然の力による新たな価値創造
海底熟成は、海流や水圧、温度など、海底ならではの環境が、お酒の熟成に独特の影響を与えることで知られています。同社が開発した世界初の海底監視システムでは、スマートフォンやパソコンから、海底の様子をリアルタイムで確認することができます。
北海道の海域は、多様な海洋環境と安定した低水温という条件が揃っており、熟成に最適な環境を提供します。日本海、オホーツク海、太平洋という3つの海域で熟成されたお酒は、それぞれ異なる味わいや香りを生み出すというユニークな特徴も持ち合わせています。
同社は、味香り戦略研究所や北海道立総合研究機構水産研究本部といった専門機関と連携し、味覚テストなどの分析を行い、海底熟成による変化を科学的に解明。その結果、海底熟成によって、香りや味わいがどのように変化するのかを明確に示すことに成功しています。
多様な活用法と更なる可能性
海底熟成酒は、単なるお酒としてだけでなく、様々な形で活用できます。熟成前後の飲み比べセットは、新たな体験を提供し、付加価値を高める商品戦略として注目されています。また、海底で付着したフジツボなどの海洋生物が、世界で一つだけのオリジナルボトルを生み出すという、希少価値も魅力です。
試飲会やガラディナーなどのイベント開催や、ふるさと納税返礼品、クラウドファンディングの返礼品としても活用することで、事業者にとって新たな収益機会を生み出すことも可能です。
さらに、海底熟成はサステナビリティという観点からも注目されています。お酒を保管するコンテナが藻場となり、CO2削減や海洋生物の多様性向上に貢献する可能性があるのです。
北海道海洋熟成:革新的な事業を牽引する企業
株式会社北海道海洋熟成は、代表取締役社長の本間一慶氏によって2020年に設立されました。本間氏は、バーテンダーとしての経験や、映画「探偵はBARにいる」への協力など、多様な経歴を持つ人物です。
コロナ禍においては、水産物の破棄問題を解決するため、水産物と熟成酒のペアリングセットを販売するアイデアを考案し、クラウドファンディングで大きな成功を収めました。現在では、北海道内複数の自治体のふるさと納税企画にも採用されています。
海底熟成酒、新たな時代の幕開け
株式会社北海道海洋熟成の取り組みは、国内酒類業界の活性化に貢献するだけでなく、新たな食文化の創造、サステナビリティへの貢献、地域経済の活性化など、多方面に大きな影響を与える可能性を秘めています。今回の一般公募を通じて、海底熟成酒は、さらに多くの人々にその魅力を届けることになるでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社北海道海洋熟成
- 住所
- 北海道札幌市中央区南12条西8丁目3-30-803
- 電話番号
-
070-3349-4204