エキュート上野店での新たな試み
2024年7月、東京のエキュート上野店に新しい風が吹き込みました。一般社団法人ビーンズが運営する『ソーシャルグッドロースターズ』が、障がい者を対象にしたバリスタの雇用を開始しました。この取り組みは、全国的にも先駆けとなるもので、現在、3名の障がい者バリスタが実際に店頭に立ち、コーヒーの提供や接客を行っています。
障がいを持つバリスタの成長
ソーシャルグッドロースターズは、コーヒーロースターを併設した福祉施設です。事業開始当初から、障がいのあるバリスタや焙煎士の育成に情熱を注いできました。そして、2024年3月には千代田本店に続くエキナカ店舗を開設。ここでは、本格的なスペシャリティコーヒーを味わうことができ、多くのお客様に親しまれています。
この店舗では、千代田本店で技術と知識を習得したスタッフが、コーヒー抽出から接客まで幅広い業務をこなしています。彼らは、ただのバリスタではなく、コーヒーの専門家として成長する道を歩んでいます。
雇用の壁を打破する福祉理念
日本における精神障がい者の雇用率は約17.4%と非常に低く、加えて多くの人が3年以内に退職しています。この退職の原因には、職場環境や支援体制の不足、さらには社会的偏見などが挙げられています。しかし、ソーシャルグッドロースターズはこうした壁を打破することを目指しています。
「どんな困難を抱えていても、ありたい自分でいられる世界を」という理念のもと、障がい者が自分のキャリアを形成できる環境を提供しています。今後、エキュート上野店では、障がいのあるスタッフを2027年3月までにさらに増員し、10名体制を目指す計画です。
障がいのイメージを変える取り組み
上野駅という多くの人が行き交う環境で、障がい者バリスタが活躍する姿がすっかり定着することを目指しています。コーヒーの品質やサービスの向上を通じて、障がいのある人とそうでない人が出会う場が創出され、従来の障がいや福祉に対するネガティブなイメージを払拭していくのです。
ソーシャルグッドロースターズでは、高品質の無農薬コーヒー豆を使用し、持続可能な形で生産者や焙煎者を支えています。この理念は、『ソーシャルグッド』という名称にも込められており、単なる企業活動ではなく、良い循環を生み出すことが求められています。
もっと知ろう、ソーシャルグッドロースターズ
ソーシャルグッドロースターズは、一般社団法人ビーンズが運営しています。2016年に設立し、東京都内で複数の福祉施設を運営しています。特に2018年には、福祉のイメージを覆す店舗の成功が話題となりました。今後も、障がい者雇用を進めるだけでなく、コーヒー業界に新たな風を吹き込むことでしょう。
これまでの業績を踏まえ、皆さんもぜひ、上野のソーシャルグッドロースターズを訪れてみてください。その一杯のコーヒーが、あなたに新しい出会いと体験を与えてくれることでしょう。
店舗情報
- - 店舗名:ソーシャルグッドロースターズ エキュート上野店
- - 所在地:東京都台東区上野7-1-1 JR東日本上野駅3F改札内
- - 営業時間:月~金 8:00~22:00/土日祝 9:00~21:00
今後の展開にも期待が高まります。