住友林業が森空プロジェクトに新たに参画
住友林業株式会社は、森空バイオリファイナリー合同会社との間で、国産材由来のバイオエタノールに関する製造・販売事業への提携に関する基本合意書を締結しました。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩として注目されています。
プロジェクトの背景
「森空プロジェクト」は、2023年に日本製紙、住友商事、Green Earth Instituteの3社によって発足しました。このプロジェクトは、「森のチカラを空飛ぶチカラに」というスローガンのもと、国産木材を使用した低炭素バイオエタノールの製造を目指しています。2025年3月には、日本航空やエアバス社も参加し、バイオエタノールの生産体制を強化する予定です。
住友林業の役割
住友林業は、安定した原料供給を担うことで、国産材由来のバイオエタノール製造を支援します。具体的には、使用する国産材の一部を調達し、木材チップなどの原料を安定的に確保します。この取り組みにより、温室効果ガスの排出量を抑制するとともに、木材のカスケード利用の促進を図ります。
持続可能な未来への貢献
住友林業と森空バイオリファイナリー合同会社は、国産材を利用したバイオリファイナリーの推進において、共通の理念を持っています。これにより、資源循環を促進し、脱炭素社会を築くことを目指します。また、地域活性化にも貢献し、持続可能な未来の実現に向けた取り組みを進めていきます。
バイオリファイナリー事業の進展
住友林業は、すでに国際的な森林経営から木材建材の製造、不動産開発、バイオマス発電に至るまで、幅広い事業を展開しています。2023年11月にはGreen Earth Instituteと業務提携を結び、今後バイオケミカル製品の研究開発も進めていく方針です。
さらに、2024年1月には新事業開発部門内にバイオリファイナリー推進室を設置し、これまでの経験とネットワークを活かして、新たなビジネスモデルの構築を進める予定です。住友林業は、このように多角的に取り組むことで国産材由来の低炭素技術を探求していきます。
結論
住友林業の参画は、森空プロジェクトの更なる発展を意味します。国産木材を利用したバイオエタノールの普及は、環境問題への対応としても重要です。住友林業と森空バイオリファイナリー合同会社の提携を通じて、持続可能な社会の実現に向けた新しい風を吹き込むことが期待されています。