UPDATERが手掛けるカーボンフリー電力の新展開
株式会社UPDATERは、脱炭素プラットフォーム「みんな電力」を通じて、日本国内で初となる24時間365日カーボンフリー電力(24/7 CFE)システムの小売電気事業者向け外販を開始しました。これは、電力の生産者と消費者を直接つなぐ「顔の見える電力」をテーマに、再生可能エネルギーの利用を促進する画期的な取り組みです。
背景: カーボンフリー電力の重要性
近年、世界的に注目されているカーボンフリー電力の重要性は高まっており、この取り組みは企業評価やESG対応における重要な基準となっています。特に、企業が使用する電力のすべてを再生可能エネルギーで賄うことを目指す「アワリーマッチング(Hourly Matching)」は、CO₂削減の実効性を向上させるための鍵となります。
このシステムは、実際の電力消費と再生可能エネルギーの発電を1時間単位で一致させることが可能です。その結果、従来の年間単位でのズレが解消され、より精密にCO₂の削減量を把握できるようになります。データの正確性が向上することで、企業の環境への貢献がより明確に示されることが期待されるのです。
システムの具体的な範囲と機能
提供されるシステムは、ブロックチェーン技術を活用した電力トラッキングシステムを含む、複数の機能で構成されています。これにより、小売電気事業者は再生可能エネルギーの発電量と消費量を30分単位でトラッキングすることができます。さらに、効率的なデータ管理を可能にする託送データ管理システムや、需給管理業務を支援する発電量予測システムも含まれており、全体として業務の効率化につながります。
また、契約情報システム(CIS)は、複雑化する再エネの調達スキームに対応するための機能を提供し、企業における契約管理や請求業務の効率化に貢献します。
今後の展望と市場への影響
UPDATERは、2025年度内に複数の小売電気事業者にこのシステムを導入することを目指しています。具体的には、脱炭素に取り組む企業が高い再生可能エネルギー調達ニーズを満たすためのサポートを行い、ひいては日本全体の再生可能エネルギーの供給の質と透明性を高めることを目指しています。
「みんな電力」は、全国の再エネ発電所と600ヶ所以上の需要施設をつなぐプラットフォームとして、すでに多くの企業に支持されており、これらの新たな取り組みを通じて、さらなる広がりを見せることでしょう。
まとめ
UPDATERが提供するカーボンフリー電力システムの導入により、企業が再生可能エネルギーへの移行を促進し、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩を踏み出すことが期待されています。この取り組みが、脱炭素社会の実現にどのような影響を与えるのか、今後の動向から目が離せません。