伝統文化と現代デザインのコラボレーション
福島県郡山市に位置する国際アート&デザイン大学校(A&D)のグラフィックデザイン科では、地域の伝統文化と現代デザインの接続を意識したユニークな試みが行われました。それが、株式会社ユニフォームネットと共に実施された「会津型デザインコンペ」です。この企画は、喜多方市および福島県に伝わる有形民俗文化財の染型紙「会津型」をテーマにし、地域活性化の一環として産官学の協力によって実現しました。
会津型デザインコンペの目的
会津型デザインコンペは、地域の伝統文化の継承と地元企業との連携を図ることを目指しています。特に、学生が地域文化を学びながら実践的なデザインスキルを磨く機会を提供することに重点が置かれています。出展作品の中から、独自性と実用性を兼ね備えた選りすぐりのデザインが選ばれ、12月11日に学内表彰式が盛大に開催されました。
デザインの提案と採用された作品
今回のコンペでは、喜多方市にある老舗煎餅店「山中煎餅本舗」のためのさまざまなデザインが提案されました。具体的には、煎餅手焼き体験ワークショップ用のシールや、商品購入時に使われる包装紙のデザインが考案されました。特に、会津型の伝統的な紋様を現代的な視点で再解釈し、「体験の思い出をより特別にする」ことをテーマにしたデザインが受賞しました。
実際に、シール3種と包装紙デザインが採用となり、喜多方市の地域資源の魅力を引き出す形で実用化されます。
表彰式の様子
表彰式では、株式会社ユニフォームネットの社長である荒川氏が来校し、学生たちを直接祝福しました。受賞者の一人、最優秀賞を獲得した黒澤さんは、「伝統からインスピレーションを受け、色彩豊かで楽しい包装紙をデザインしました。手に取ってくれる方に、その楽しさを感じてもらえたら嬉しいです」とコメントしました。
プロジェクトの意義
本プロジェクトは、伝統文化への認知度向上のためにも重要です。若い世代が新たなデザイン価値を創出し、地域企業との協力を通じて地域を活性化させる一助となっています。これまでに7回目を迎えた本プロジェクトでは、学生にとって社会とのつながりを深め、文化を理解する重要な経験となっています。
今後の展開と期待
採用されたデザインは、山中煎餅本舗の煎餅手焼き体験ワークショップで実際に使用される予定です。参加者は、このデザインを手にし、地域の文化と学生の創造性を一緒に体験することになります。
国際アート&デザイン大学校では、今後も地域企業や自治体との良好な関係を築き、学生の創造力が地域社会に還元されるようなプロジェクトを推進していく方針です。
国際アート&デザイン大学校について
この学校は、デザインやCG、イラスト、映像など、多彩な分野のプロを育成する専門学校です。「全国No1・Only1」を掲げ、学生一人ひとりをしっかりと支え、彼らの夢の実現をサポートしています。学校の所在地は福島県郡山市方八町2-4-1です。
グラフィックデザイン科について
グラフィックデザイン科では、デザインの基礎から実践的な授業を通じて、デザイナーやWebデザイナーを目指す学生を育成しています。
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