ケリングが表参道に新本社ビルをオープン
世界的に有名なラグジュアリー・グループ、ケリングが東京・表参道に新本社「ケリングビル」をオープンしました。このエリアは、グッチやサンローラン、ブシュロンなど、数々のブランド店舗が揃っている重要な場所です。2020年にはアレキサンダー・マックイーンが移転し、現代的なデザインの店舗を展開するなど、表参道はケリングにとって意味ある地域です。さらに、2021年にはボッテガ・ヴェネタの新しい旗艦店もオープンする予定です。
ケリングビルは、2004年にプリツカー建築賞を受賞した伊東豊雄氏によってデザインされ、2019年にケリングが取得しました。建物は表参道の美しいけやき並木からインスパイアされた外観を持ち、15年以上も土地のシンボルとなっています。この新オフィスは、単なる働く場所だけでなく、ケリングの理念やビジョンを具現化する場となることを目指しています。
ケリングの名は英語の「ケアリング(思いやり)」と同じ発音で、ブランドが顧客や従業員、さらに地球に対して持つ思いを反映しています。また、ブランドのルーツにあるフランス・ブルターニュ地方のブルトン語では「家」を意味する「ker」にもつながります。
社内は、建築家ファラ・タライエ氏が手がけた内装で、自然要素がデザインに組み込まれており、ケリングにとって本当に「日本の家」といった雰囲気を漂わせています。タライエ氏は、「ケリングビルは日本とフランスの文化が交差する場所であり、伝統的な日本の要素とモダンな要素が融合した特別な空間です」と語ります。障子や縁側といった日本の伝統的な家の要素が取り入れられ、内装は白を基調に和の色が調和したデザインになっています。さらに、PVCの使用を避けるなど、環境への配慮から天然素材やリサイクル素材が多く使われています。
ケリングビルの6階には、同グループのためのイベントスペースが設けられ、サステナビリティや「ウーマン・イン・モーション」に関連した講演やイベントが開催される予定です。最初のイベントとして、ケリングビルのオープンを記念し、映画『朝が来る』の公開を祝うトークイベントが予定されています。ゲストには、映画監督の河瀬直美氏、俳優の永作博美氏、井浦新氏が参加し、このイベントはケリングの公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルで配信される予定です。
建物の最上階7階は、自然に囲まれた空間が特徴で、ケリングのシンボルであるフクロウからインスパイアされたデザインです。表参道を一望できるテラスには、「巣」のテーマが反映され、卵型のチェアが配置されています。この特別な空間には、四季折々の植物や花々が植えられています。日本の伝統的な「家」を感じられるこの場所は、訪れる人々に自然とのつながりを与え、コミュニティを育む場となることでしょう。
ケリングの会長兼CEOであるフランソワ=アンリ・ピノーは、「日本は私たちにとって戦略的に重要な国であり、そこに新しいオフィスを構えることを大変嬉しく思います。このビルはクリエイティビティの象徴であり、私たちのビジョンや見解を皆様に伝える場所にしたいと考えています」と述べています。
ケリングに関する詳細は、以下のリンクをご覧ください。
ケリングジャパン公式サイト
新住所
株式会社 ケリング ジャパン
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5-1-5
オフィス全体の面積は2,525.86㎡、オフィススペースは1,480.62㎡、6階のイベントスペースは177.3㎡となっています。
ケリングはファッションやジュエリーなどを扱うグローバルラグジュアリーグループであり、その傘下にはグッチやサンローランなど名だたるブランドがあります。ケリングは「イマジネーションをその先へ」をスローガンに、持続可能な方法で未来のラグジュアリーを築くことを目的としています。