テレビ北海道が開発したバーチャルマスターオペレーターVMOが受賞
今年、株式会社テレビ北海道(TVh)が開発した「バーチャルマスターオペレーター(VMO)」が、公益財団法人放送文化基金が主催する「第51回 放送文化基金賞(放送技術部門)」を受賞しました。この受賞は、放送業界における革新的な技術がどのように社会に貢献するかを示す良い例です。
VMOの特長と利点
VMOは、リモートオペレーション技術を活用して、マスター主調整室業務の効率化を図るシステムです。具体的には、放送局のマスター監視業務をリモートで行うことができ、災害や障害が発生した場合でも事業継続計画(BCP)の強化に寄与します。このように、放送局間での統合監視が可能になる点が大きく評価されました。
さらに、テレビ北海道は2024年12月より、株式会社エフエム北海道(AIR-G)の夜間マスター監視業務を受託し、実際にVMOを用いた遠隔監視を行う予定です。これにより、テレビ北海道は技術の実用化を確信し、業界内での普及を目指しています。
VMOの導入プロセス
VMOは既存の設備を大掛かりに改修することなく、低コストで迅速に導入が可能です。パソコンの画面上で監視ルームを再現するため、オペレーターは実際の環境にいるかのようにリモートでの監視・制御を行えます。また、監視制御サーバーを設定することで、複数の拠点を同時に統合監視することも実現可能です。これは、特に大規模な運用が求められる現場において、その価値を十分に発揮するでしょう。
過去の受賞歴
VMOは、今回の受賞にとどまらず、これまでにも多くの賞を受賞しています。2023年には映像情報メディア学会からの進歩開発賞(現場運用部門)を受賞し、また民放連賞の技術部門では最優秀賞を獲得しました。これらの受賞歴は、VMOが放送業界でいかに高い評価を受けているかを物語っています。
未来の展望
テレビ北海道はVMOの技術を広く普及させ、放送局だけでなく、リモートオペレーションを必要とするさまざまな分野での展開に力を注いでいきます。このように、新たな技術がもたらす変革は、今後の放送業界においてもますます進化していくことでしょう。情報技術の進化が社会にどのように影響を与えるのか、引き続き注目していく必要があります。
問い合わせ先
テレビ北海道のVMOに関する詳細は、以下の連絡先にお問い合わせください。
- - 住所: 札幌市中央区大通東6丁目12番地4
- - VMO推進室: 高橋寿也 Tel: 011-232-7157
- - 技術・DX 推進局: 高橋康二 Tel: 011-232-1122