2026年1月に初演を迎える舞台『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の製作発表が、フランス大使公邸で行われました。この特別なイベントには、主演の藤原竜也を中心に、森田望智、宮尾俊太郎、富田望生、駒木根葵汰、島村龍乃介、池田成志、演出・振付のフィリップ・ドゥクフレが参加しました。
作家の村上春樹が36歳の時に発表したこの小説は、幻想的かつ冒険的なストーリーで、世界中で高い評価を受けています。また、今回の舞台化は世界初となり、多くのファンが期待を寄せています。製作発表の場で、これからの稽古に向けての意気込みや、村上作品がどのように舞台表現されるのかが語られ、参加者たちの熱意が伝わりました。
キャストのコメント
藤原竜也(“ハードボイルド・ワンダーランド”の私役)
フランスでの公演も初めての藤原は、作品の魅力について語り、観客にこの物語がどのように届けられるかの期待を寄せました。「二つの世界が同時に進行し、失ったものを求めるというテーマを表現したい」と述べ、フィリップ・ドゥクフレの演出に向けた努力を誓いました。
森田望智(“ハードボイルド・ワンダーランド”の司書、 “世界の終り”の彼女役)
「私」の失ったものを体現するキャラクターについて、それぞれ異なる捉え方ができることを強調しました。演じることで自身の理解を深める過程にあり、「観客の余白を残す人物になりたい」と意欲を見せました。
宮尾俊太郎(“世界の終り”の影役)
舞台表現は言語を超える強力な手段であり、舞踊との融合を模索中だと話しました。藤原との共同作業を通じて、舞台の新しい側面を見出したいと期待を膨らませています。
富田望生(“ハードボイルド・ワンダーランド”のピンクの女役)
舞台に対する自身の思いを表現しながら、ピンクの女の魅力を模索し続けています。「今回の冒険がとても楽しみ」と語り、共演者との関係性の大切さを強調しました。
駒木根葵汰、島村龍乃介(“世界の終り”の僕役、Wキャスト)
二人は共演を通じてお互いの意見を尊重し合い、より良いキャラクターを形成しようと努力しています。この舞台が持つ情熱的な魅力を全力で届けたいと感じています。
池田成志(“ハードボイルド・ワンダーランド”の博士、 “世界の終り”の大佐役)
互いに交差する役に苦戦しながらも、繊細な表現を追求しています。今回の演出が持つ特別な世界観を多くの人に届けたいと熱意を語りました。
フィリップ・ドゥクフレ(演出・振付)
村上春樹の豊かな世界をどう舞台化するのか多くの課題があるものの、挑戦すること自体に興奮を感じています。キャストたちと共に、新たな舞台の可能性を模索していきたいと語りました。
ワールドツアーの発表
製作発表では、舞台の日本公演終了後に控えるワールドツアーについても言及されました。シンガポール、中国、イギリス、フランスの計4カ国での公演が決定しており、すでに熱い期待が寄せられています。観客に新しい視点からこの物語に触れる機会を提供できるでしょう。
東京公演は2026年1月10日から始まり、続いて宮城、愛知、兵庫、福岡での公演も予定されています。チケットは各地で好評販売中で、特に東京公演は追加席の発売が決定しました。
この舞台が持つ幻想的な世界観、そしてキャストの情熱がどのように融合し、観客にどんな影響を与えるのか。期待しながら待ちたいと思います。