ブライダル業界の現状を探る『業界現状調査2025』
株式会社ウィーブが発表した「ブライダル業界現状調査2025」は、全国のブライダル関連企業631社からの有効な回答をもとに、業界のトレンドや実情を把握した重要な報告です。この調査は昨年に続いて実施され、結婚式のスタイルや顧客動向、業界の課題に関する全20項目にわたるデータを収集しています。
1. 少人数婚・フォト婚の定着
この調査の結果によると、結婚式を行うカップルの中で「少人数の結婚式」を選ぶ傾向が顕著に現れており、企業の55%がこのスタイルの定着を報告しています。コロナ禍において、この傾向は一時的なものではなく、カップルの価値観やライフスタイルにおいても新たなスタンダードとして浸透しています。
2. 顧客単価と業界内の認識ギャップ
次に、顧客単価についての調査では、式場関係者の多数が「上昇した」と回答している一方で、パートナー企業の多くはその認識を持っていないことが分かりました。この結果は、業界内での認識の違いに起因するもので、特に経営層と現場の評価において明確なギャップがあることがうかがえます。
3. SNS偏重の集客と運用スキル
SNSの活用に関する設問では、77%の企業がこの手段を「最も効果的」と評価しているにもかかわらず、実際に集客へつながったと実感している企業はわずか44%にとどまっています。特にInstagramやTikTokなどビジュアルの要素が強いプラットフォームにおいては、成功事例が増加しています。
4. 慢性的な人材不足
人材不足は依然として重大な課題として浮き彫りになっており、特に業務効率化や人材の育成、定着率が問題視されています。今年行われた調査でも、これらの課題は前年と同様に認識されています。
5. 結婚式の「再定義」が求められる
業界の未来を考える上で、業者からは「SNS強化」が最も重要な要素として挙げられた一方で、顧客満足度の向上やナシ婚層への対応といった新たな視点も求められています。特に多様な価値観を持つカップルに向けた新しいアプローチが必要とされています。
調査の意義
本調査は、ブライダル業界の実態を把握し、データに基づいて議論を進める重要な役割を果たします。結婚式を制作する企業が直面する問題を明らかにし、持続可能な成長に向けた戦略を見出す手助けとなることを期待しています。
調査概要
- - 調査名: ブライダル業界現状調査2025
- - 調査期間: 2025年2月
- - 対象者: ブライダル業界関係者
- - 調査方法: オンラインアンケート
- - 回答数: 631件
この調査の詳細やレポートのダウンロードについては、株式会社ウィーブの公式サイトをチェックしてみてください。