京都市と株式会社Ready ONによる竹林の活用プロジェクト
2024年12月23日、京都市と株式会社Ready ONが「京都のブランド竹を活用した商品開発及びEC販売による竹林適正管理への貢献」に関する覚書を締結しました。この連携は、放置竹林の適切な管理を通じて、地域資源を最大限に活用し、持続可能な社会を目指すものです。
放置竹林の現状
京都市には約660ヘクタールもの竹林がありますが、近年はたけのこ農家の減少や竹材の需要減少により、約4割が放置されている現状です。竹は成長が早く、特に孟宗竹は数ヶ月で20メートルを超える高さに達することもあります。このため、適切に管理されない竹林は、たちまちうっそうとした深い森となり、10年も経つと人も立ち入れない場所となります。
放置された竹林は、他の植物の成長を妨げ、土砂災害の原因にもなり得ます。地下茎が横に広がる竹の特性は、管理がなされない場合、大きな問題を引き起こすことがあるため、この状態を防ぐための手立てが急務です。
具体的な取り組み内容
Ready ONは、竹林問題への積極的なアプローチをとるため、以下の施策を実施します。
1.
竹材、竹チップ等の供給を行うNPO法人との連携: 自然素材としての竹の魅力を広げ、地域の活性化につなげるための情報と資源の共有を行います。
2.
竹に関するデータ・情報提供: 科学的な背景やデータを基に、竹林の重要性とその管理方法についての理解を深めます。
3.
京都市関係部局との連携: 施策を進める上で、地域の行政との協力を強化し、効果的な管理方法を模索します。
この取り組みにより、放置竹林の整備や美しい景観の保全を図ることが期待されています。
今後の展望
今回のプロジェクトは、Ready ONが地域課題に対する取り組みの第一歩として位置付けています。竹林の資源を活用した商品開発やEC販売を進めることで、地域の持続可能性を高め、京都市内の竹林管理に寄与することを目指します。
株式会社Ready ONの代表取締役社長、岡本和樹氏も「放置竹林という課題に挑む機会を得られたことを大変光栄に思います」とコメントしており、竹素材の可能性を再評価し、商品開発に取り組む意気込みを示しています。これにより、京都の竹を日本全国に広めることで、地域の未来に良い影響を与えようとしています。
このプロジェクトは、京都市と地域企業が協力し、放置竹林の管理と竹資源の活用を推進する未来志向の取り組みとして注目されています。竹の新しい価値の創造とともに、エコロジーな地域づくりへの貢献が期待されます。
取材や各種お問い合わせは、株式会社Ready ON マーケティング事業部までお気軽にどうぞ。