着物に新たな息吹を！HIROMI ASAIが世界に挑むメンズコレクション！

ニューヨークを拠点とするファッションブランド、HIROMI ASAIが手がける新たなメンズコレクションが、再び世界の舞台に登場します。2018年の春夏コレクションは、着物の生地を用いた紳士服を中心に展開され、6月13日から16日までイタリア・フィレンツェで開催されるピッティ・ウオモに出展予定です。このコレクションのテーマは「真夏の夜の薔薇」。伝統と革新の融合を目指すデザイナー、浅井広海氏が率いるこのブランドは、着物を作る職人の技術を次世代に引き継ぐべく、国際市場へ目を向けています。

HIROMI ASAIは、2016年2月に行われたニューヨークコレクションで、初めての着物ランウェイショーを実現しました。これを機に、クラウドファンディングで集めた資金を活用し、着物の素材を利用したファッションの可能性を探求しています。彼女の活動は、着物業界の存続に向けて重要な意義を持っており、特に日本国内での着物需要が減る中、職人たちの技術や文化を世界に紹介するという重要な役割を果たしています。

今シーズンのコレクションでは、伝統的な染め織り技術を駆使し、全国各地の職人たちとの共作により開発された生地が使用されています。特に、丹後、新潟五泉、小千谷、石川、滋賀、奄美などから集めた素材を組み合わせ、多岐にわたるデザインを展開します。ジャケットを中心としたメンズコレクションは、スーツやワイシャツ、パンツなど多彩なアイテムから成り立っており、それぞれのデザインに独自のストーリーが込められています。

コレクションのハイライトは、紺色のナイトジャケット「薔薇」やグレーのピクニックジャケットです。ナイトジャケットは薔薇の描き方が特徴的で、透明感あふれる夜の薔薇の園をイメージしています。一方、ピクニックジャケットは、100年以上前のフランスの労働者の洋服を参照したデザインで、リラックスしたシルエットが魅力的です。これらのアイテムだけでなく、紺色のシルクミリタリージャケットや、墨流し染めプルオーバーなども加わり、伝統と現代の美が融合した魅力的なコレクションとなっています。

この展示会は、世界中のバイヤーやファッション関係者が訪れる貴重な機会であり、HIROMI ASAIの作品は注目を集めることでしょう。また、本コレクションの後も、2017年7月17日から19日までニューヨークのジャビッツセンターで開催されるカプセル・ショーへの出展も予定しており、着物の生地を駆使した新たな挑戦は続きます。HIROMI ASAIのファッションが、どのように着物の魅力を世界に発信していくのか、今後の展開に期待が高まります。