株式会社なとり、モーダルシフトで環境賞を受賞
2025年6月30日、株式会社なとりが他の3社と共同で進めたCO2排出量削減に向けたモーダルシフトの取り組みが評価され、一般社団法人日本物流団体連合会主催の「第26回物流環境大賞」にて「奨励賞」を受賞しました。この受賞は、持続可能な物流への貢献を示す重要なマイルストーンです。
取り組みの背景と概要
株式会社なとりは、東京都北区に本社を持つ1940年創業の食品メーカーです。主におつまみの製造・販売を行い、消費者の多様なニーズに対応しています。同社は、地球環境への配慮として工場したのは、トラック輸送から鉄道コンテナ便にシフトする「モーダルシフト」を導入することです。これにより、物流コストの効率化を図りつつ、CO2排出量削減も実現しています。
具体的には、埼玉県の久喜市にある埼玉第二工場から福岡県の久留米市に向けて製品を配送する際、トラックに代わって鉄道を選択しました。この取り組みにより、前年度比で243トン、実に78%ものCO2削減を達成しています。環境負荷を軽減し、持続可能な物流の実現に向けての一歩を示したのです。
表彰式と今後の展望
2025年6月30日には、東京プリンスホテルで行われた表彰式において、なとりは正式に奨励賞を受賞し、その表彰楯を受け取りました。物流本部からのコメントでは、「トラックから鉄道コンテナ便への移行により、環境負荷を大幅に軽減できた」と述べており、今後もさらなる効率化と環境に優しい物流の推進を続ける意向が示されています。
SDGsへの取り組み
なとりは、2020年から「SDGs推進委員会」を設立し、全員参加の体制でサステナビリティに関する取り組みを進めています。スローガン「創ろう未来あるおつまみ」のもと、環境への配慮や社会貢献、働きやすい職場の構築を目指す4つの基本方針を策定しています。
特に、同社は中期経営計画「Next Value up for 80」において、2025年度までに2013年度比で30%のCO2排出削減を目指すとしています。このような取り組みは、食品業界においても重要な意味を持つと言えるでしょう。
物流環境大賞について
「物流環境大賞」は、日本物流団体連合会が設けた制度で、物流部門での環境保全や意識向上に貢献した企業や個人を表彰します。2000年から始まり、今年で26回目を迎えたこの賞は、物流業界における環境への取り組みを促進する役割を果たしています。
まとめ
株式会社なとりのモーダルシフトによるCO2削減の取り組みは、単に環境への配慮にとどまらず、経済的な効率性も兼ね備えた持続可能な物流の模範といえるでしょう。今後もなとりは、そのサステナビリティへの取り組みを進化させ、さらなる環境負担の軽減を目指していく考えです。