日鉄興和不動産が新オフィスビルを発表
日鉄興和不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:三輪正浩)は、東京都千代田区に新たな中規模ハイグレードオフィスビル「BIZCORE神保町Ⅱ」を開発しています。本物件では、株式会社LIXIL(本社:東京都品川区、代表取締役社長:瀬戸欣哉)の低炭素アルミ「PremiAL R100」を採用しており、リサイクルアルミ使用比率が100%に達しています。このような取り組みは、中規模オフィスでの採用としては初の試みで、CO₂排出量削減が期待されます。
環境配慮の背景
「BIZCORE神保町Ⅱ」では、「BELS(建築物エネルギー性能表示制度)」において最高ランクの6★(「ZEB Ready」相当)を取得する見込みです。これは、エネルギー効率や持続可能性を考慮した建物設計の証として評価されています。日鉄興和不動産は、環境負荷を定量化するためのLCA(ライフサイクルアセスメント)の活用にも早くから取り組んでおり、環境意識の高まりに応えるべく「PremiAL R100」を採用しました。
「PremiAL R100」について
「PremiAL R100」は、株式会社LIXILが開発した循環型低炭素アルミです。環境ラベルプログラム「SuMPO EPD」を取得し、原材料の調達から製造に至るまでのCO₂排出量がわずか2.9kgに抑えられています。これにより、従来の新地金を使用するアルミ形材に比べて、約80%もCO₂の排出を削減することが可能となっています。これは、今後の建設業界における新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。
今後の展開
日鉄興和不動産は、2030年度までにGHG排出量を60%削減、2050年度にはネットゼロの達成を目指しています。それに伴い、再生可能エネルギーの導入や、環境に配慮した新しい不動産開発が推進されています。一方、LIXILも「Zero Carbon and Circular Living」をビジョンに掲げており、2031年3月期までにハウジング事業で使用するリサイクルアルミの比率を100%にすることを目指しています。
両社は今後、環境負荷の低減や持続可能な成長に向けて、共同でさまざまな活動を展開していく予定です。
「BIZCORE神保町Ⅱ」の基本情報
- - 所在地: 東京都千代田区神田錦町三丁目14-8外(地番)
- - 敷地面積: 446.10㎡(約134坪)
- - 延床面積: 2,990.96㎡(約904坪)
- - 構造規模: プレストレストコンクリート造地上9階
- - 設計: 日本国土開発株式会社一級建築士事務所
- - 施工: 日本国土開発株式会社東京支店
- - 竣工日: 2026年5月末(予定)
「BIZCORE神保町Ⅱ」は、日鉄興和不動産の代表的な中規模ハイグレードオフィスビル「BIZCOREシリーズ」の10棟目として、企業の成長を支えるための先進的なオフィス空間を提供します。その立地は東京メトロ半蔵門線「神保町」駅から徒歩4分というアクセスの良さも魅力です。
オフィス内には、WEB会議のための個室「ワークブース」や邸宅専用スペースも設計されており、柔軟な働き方に対応した開放的な空間が期待されています。さらに、基準階の一部フロアには多様なテナントに適応できるバリエーション豊かな貸室が設計されます。
まとめ
環境への配慮が重要視される現代において、日鉄興和不動産とLIXILの取り組みは、今後の不動産開発や建材のあり方に影響を与えていくことでしょう。日本の都市環境の向上と持続可能なビジネスモデルの確立に向けて、両社の目標に期待が寄せられています。