アボットの新薬剤溶出ステント「XIENCE PRIME SV」が日本で承認され、心血管治療の選択肢を広げる
アボットの新薬剤溶出ステント「XIENCE PRIME SV」正式承認
アボットが開発した薬剤溶出ステント「XIENCE PRIME SV」が日本で正式に承認されました。この新しいステントは、特に細い冠動脈を持つ日本人患者に有効な治療手段として期待されています。
XIENCE PRIMEシリーズの実績
XIENCE PRIMEシリーズは、海外でも広く使用されており、その安全性と有効性は100以上の無作為化臨床試験と45,000人以上の患者に基づいたデータで証明されています。これにより、医療現場で高く評価され、多くの臨床ケースにおいてその効果が発揮されています。特に小血管治療において、高い再狭窄率を抑えることが求められる中、XIENCE PRIME SVはそのニーズに応える製品となっています。
日本人患者への特化
帝京大学医学部附属病院の一色高明教授は、日本人の冠動脈が欧米人に比べて細いという特性を踏まえ、XIENCE PRIME SVが導入されることは非常に意義深いと述べています。実績のあるデリバリー性能により、長期的にも良好な治療成績が期待できると考えられており、小血管の治療においてその有用性がさらに高まるでしょう。
ステントデザインと機能
XIENCE PRIME SVは、MULTI-LINKシリーズのデザインを基にしたCOBALT CHROME製で、少ないlate lossを示すことからも、その効果が期待されています。また、新生内膜の増殖を抑制するエベロリムスを使用したことで、高いデリバリー性能を実現しており、小血管治療において非常に効果的な選択肢となります。
医療現場での反響
アボット バスキュラー ジャパンの社長ハービンダー・シン氏は、昨年5月からXIENCE PRIMEの販売が始まったことを背景に、社会から非常に高い評価を得ていると述べています。新たにXIENCE PRIME SVを市場に投入することで、医療従事者の治療選択肢は広がり、患者ケアの向上に寄与できると期待しています。
SPIRIT PRIME試験の成果
XIENCE PRIME SVに関するSPIRIT PRIME試験は、約500名の冠動脈疾患患者を対象に行われ、1年後の評価で統計学的に有意なTLF(ターゲット病変不全)発生率の低さが確認されました。この研究により、長い病変に対する治療群ではステント血栓症も0%という結果を得ており、その信頼性が裏付けられています。
取り扱い情報
日本におけるXIENCE PRIME SVは、対照血管の直径が2.25mmから2.5mmの範囲で新たな冠動脈病変を有する患者に適用されます。サイズは2.25mmの径で、長さは8mmから28mmの範囲で展開される予定です。
XIENCE PRIMEも同様に日本で展開されており、有用な治療手段として医療現場での活用が期待されています。詳細な情報は、アボットの公式ウェブサイトにて確認可能です。
まとめ
薬剤溶出ステントの新たな選択肢となるXIENCE PRIME SVの日本での承認は、医療界において緊急なニーズに応えるチャンスです。今後の心血管治療の発展に寄与することでしょう。
会社情報
- 会社名
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アボット バスキュラージャパン株式会社
- 住所
- 東京都港区三田3-5-27住友不動産三田ツインビル西館 4階
- 電話番号
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03-4560-0700