LGTとクライムワークス、10年間のCO2削減契約を締結
LGTとクライムワークスが画期的な契約を締結
近年、気候変動問題はますます深刻化しています。2015年にパリ協定が採択されたことで、世界190以上の国々が産業革命以前の気温と比較して世界の気温上昇を1.5℃に抑えることを目指しています。この目標を実現するためには、CO2の排出量を大幅に減らす必要があります。そこで、LGTは2030年までに事業および投資に伴う排出量のネットゼロ達成を目指しており、特に注目すべき動きとして、スイスのクライムワークス社との10年間の契約を締結しました。
クライムワークスとの提携
この契約では、クライムワークスがLGTに代わり、10年間で9,000トンものCO2を空気中からろ過し、地下に永久保管します。この取り組みは、出張や投資活動などで不可避的に発生するCO2排出をオフセットする手段として機能します。さらに、LGTは再生可能エネルギーの活用や建物の断熱性向上、暖房システムの改善を通じて、削減可能なCO2排出の削減にも取り組んでいます。
LGTの会長であるマックス・フォン・ウント・ツー・リヒテンシュタイン公子は、「あらゆる事業活動において気候変動に立ち向かうため、さまざまな手段を講じる必要があります」と述べ、クライムワークスの技術が持つ革新性に強い期待を寄せています。
クライムワークスの技術
クライムワークスは、大気中のCO2を削減するための革新的な技術を持つ企業です。その技術は、まず空気中のCO2をフィルタリングし、水に溶かします。その後、アイスランドの地下にある玄武岩質の岩々に注入し、ミネラルと化学反応を起こさせることでCO2を固化させるというプロセスを取ります。この方法により、CO2は永久に空気中から除去されるのです。
クライムワークスの共同CEOであるクリストフ・ゲバルド氏は、「この契約が私たちの技術への需要の高まりを示している」と喜びを表し、金融機関がCO2削減においてリーダーシップを発揮していることを強調しています。
持続可能な未来へ向けて
LGTとクライムワークスのパートナーシップは、持続可能な未来に向けての重要な一歩です。LGTは90年以上の歴史を持つ国際的なプライベートバンキングおよびアセットマネジメントグループであり、現在2,750億スイスフランに及ぶ運用資産を管理しています。持続可能性への取り組みは、企業責任や社会的責任を重視する現代の金融機関に求められる重要な課題となっています。
今後も、こうした企業間の連携を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが進むことが期待されます。LGTの決意とクライムワークスの技術が融合することで、気候変動対策への新たな可能性が開かれることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
LGTウェルスマネジメント信託株式会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門二丁目10番4号
- 電話番号
-