世界を問う哲学エッセイ『FREE』が発売間近!
株式会社 勁草書房が、2025年2月17日にレア・イピ著の哲学的自伝『FREE――歴史の終わりで大人になる』を出版します。この作品は、彼女が育った社会主義下のアルバニアに焦点を当て、自由に対する希望と絶望の両面を描いています。著者のレア・イピは、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの政治理論教授であり、数々の学術的な業績を持つ著名な思想家です。
『FREE』の内容について
本書は、イピ自身の少女時代を背景にした成長物語で、自由とその意味を問いかけます。彼女は1990年、社会主義一党独裁制からの移行において経験した、自由選挙や市場開放、構造改革に伴う混乱と暴動を通じて、自由の本質を探求します。
「自由」という概念は、彼女の家族の秘密と周囲の変化によってどのように揺れ動くのか。本書は、個人と社会、希望と失望、過去の影響と未来の可能性について深く掘り下げています。
賞や評価について
この作品は、一般読者向けに書かれており、すでに世界中で30以上の言語に翻訳されています。2022年には王立文学協会オンダーチェ賞を受賞し、ベイリー・ギフォード賞の最終候補にも選出されるなど、高い評価を得ています。著者レア・イピは、文化人としても認知され、ガーディアン紙をはじめとする重要なメディアでの寄稿を通じて影響力を持っています。
おすすめの理由
哲学者の永井玲衣さんは、「社会にからめとられながらも、我々は生きようとすることができる」と称賛し、宇野重規さんは「こんなに切ない政治学者の本を読んだのは初めてだ」と評価しています。特に、アルバニアの背景を反映した自由の意味を問いかける内容は、現代社会に生きるすべての人々に通じる普遍的なテーマであると言えるでしょう。
書評・レビュー・関連情報
書籍の詳細やたち読みができるページがオンラインでも公開されています。宇野重規さんによる書評もあり、作品への理解を深める手助けになります。また、海外メディアや著名な作家からの推薦も受けており、特に社会や歴史を考える上での重要性が強調されています。
『FREE』は、知的好奇心を刺激し、自身の立ち位置や社会の構造を振り返るきっかけとなる一冊です。自由を求め、さまざまな歴史を乗り越えてきた彼女の物語を通じて、私たちは何を学べるのでしょうか。
この本を手にとって、新たな視点を見つける旅に出かけてみてはいかがでしょうか。