人気エッセイスト阿川佐和子さん、初のきものスタイルブックを発表
日本の人気エッセイスト、阿川佐和子さんが初めて世に送り出すきものスタイルブック『阿川佐和子のきものチンプンカンプン』が、2025年6月1日(日)に発売されます。この本は、阿川さんが雑誌『きものSalon』とウェブサイト「家庭画報.com」で約2年間にわたって連載していた人気コラムを元にしたものです。きものに対する初心者の疑問や苦悩を、軽妙なユーモアも交えつつ綴ったエッセイ集となっています。
きものの魅力に気付いた瞬間
阿川さんは、母が大切にしていたきものを前にして「きもの古希はじめ」を誓ったものの、実際には数々の壁に直面しました。着付けや半衿、文様の意味など、最初はすべてが「チンプンカンプン」ですが、彼女はその困難を乗り越えるために奮闘します。「間違えたらそこから出直せばいい」というポジティブな姿勢で、阿川さんはきものへの理解を深めていきました。
家族の歴史を感じさせるきものたち
阿川さんは、日常的にきものを着ていた母の箪笥を相続し、その中には家族の歴史が詰まっていることを知ります。「佐和子が生まれた年に誂えた大島紬」や「母方の祖母から譲られた御召」など、一枚一枚のきものには物語があり、思い出が蘇ります。この体験を通じて、彼女は70歳にしてきものを纏うことを決意しました。
知識を深めながら楽しむきものエッセイ
本書では、きものにまつわる基本的な知識も紹介されており、着付けの方法や、季節ごとに適したきものの選び方、文様の解説なども充実しています。そして、阿川さんが経験したシミをつけてしまった話や、家族のきものをリメイクするエピソード、さらにはきものでレッドカーペットを歩いた思い出など、彼女の体験談も満載です。これらの20の物語は、きものに向き合う喜びや、失敗から学び取ることの大切さを私たちに教えてくれます。
母への想いを綴った一冊
阿川さんは「この一冊は、毎日をきもので暮らしていた母からの贈り物」と語り、長い連載を経ての出版に感慨深さを感じています。彼女は「上達したこの姿を母にも見せたかったなあ」と締め括り、多くの人にこの本を通してきものに親しんでもらいたいと願っています。きものを着たいと思っているけど、どうしたらいいか迷っている方、マナーやルールに困惑している方、ぜひこの本を手に取ってみてください。
著書の概要は以下の通りです。
- - 著者: 阿川佐和子
- - 発売日: 2025年6月1日(日)
- - 定価: 2,970円(税込)
- - 仕様: B5変・128ページ
- - 発行: 株式会社世界文化社
この本をきっかけに、きものを身近に感じ、一歩踏み出してみたくなることでしょう。阿川さんの心温まるエッセイは、多くの読者に新たなインスピレーションを与えることでしょう。きものを通じて、豊かな日本文化をこの一冊で楽しんでください。