地方創生プロデュースの「さとゆめ」とHISが資本業務提携！新たな観光目的地創造へ

「名もなき村、名もなき町の名もなき風景や暮らしを守る」を理念に掲げる地方創生プロデュースの株式会社さとゆめ（本社：東京都千代田区）と、グローバルマーケットの強化と新規事業を推進する株式会社エイチ・アイ・エス（本社：東京都港区、以下「HIS」）は、資本業務提携を発表しました。

両社は、それぞれの強みを活かし、全国の地域活性化を促進するため、「Destination Create Project」（DCP）を始動させます。DCPでは、従来の観光地だけでなく、新たな観光目的地を全国に創出し、地域の魅力を発掘し、人材育成を通じて、地域経済の活性化を目指します。

背景と課題

近年、観光庁によりDMO（Destination Management Organization）登録制度が新設され、地域主体の観光活性化が推進されています。しかし、多くのDMOは、県を超えた広域のものや県全域を単位としたものが多く、小規模自治体でのDMO設立は進んでいませんでした。

また、コロナ禍を経て、マイクロツーリズムやライフスタイルツーリズムといった、地域の文化や生活に触れる旅が注目を集めています。一方で、インバウンドの復活による有名観光地のオーバーツーリズムが課題として浮上し、新たな観光のあり方が求められています。

提携によるシナジーと目的

さとゆめは、創業以来、従来の観光地とは異なる「辺境」を目的地として、地域の魅力を発掘してきました。一方、HISは、海外旅行の格安航空券領域で実績を積み重ね、ステレオタイプな海外旅行とは異なる旅を提案してきました。両社は、観光や旅の目的地を生み出してきたという共通点を持つとともに、「体験」「施設」「人材」「組織」の領域で確実なノウハウと実績を積み上げてきました。

今回の提携により、HISから人材・ネットワーク・資金・ノウハウなどをさとゆめに提供することで、さとゆめの地方創生プロデュース事業がスケールアップし、より大きな価値を地域に提供することが可能になります。

資本業務提携の目的は、以下の3つです。

1. 新しいディスティネーション（目的地）の創出: インバウンドの復活による有名観光地でのオーバーツーリズムを解消し、新たな観光目的地を全国に創出することで、地域経済の活性化を目指します。
2. 人起点での地方創生プロデュースの加速: 全国で人材不足が課題となっている中、専門人材の派遣などを通じて、人が起点となって地方創生につながる事業化を支援します。
3. 旅だけではない「暮らし、人生の目的地」のデザイン: 旅行や観光を単なる非日常の活動と捉えるのではなく、暮らしや人生と密接に結びつけることで、「旅、暮らし、人生の目的地」をデザインし、社会に提案します。これにより、旅行や観光を通じて個々人の理想の暮らしや人生の実現をサポートすることを目指します。

「Destination Create Project」始動

DCPでは、ライフスタイルツーリズムや「モノからコトへ」というトレンドを踏まえ、誰かの日常が誰かの非日常になるような、暮らしや人生と旅行を密接に結びつけた「旅、暮らし、人生の目的地」をデザインしていきます。

DCPは、計画・資金・人材の3つの要素から成り立ち、特に人材領域を重視し、地域に携わる「人」起点での事業創造を進めていきます。必要に応じて、地域活性化起業人等の総務省の制度等を活用し、さとゆめ・HISから自治体等に専門人材を派遣します。

さとゆめは、計画・戦略づくり、地域とのリレーション構築、事業立ち上げを担当し、HISは具体的な商品造成、誘客・プロモーション、販売・受け入れなどを担当していきます。

自治体向けご支援の流れ

DCPでは、以下の流れで、自治体の課題解決と地域活性化を支援していきます。

1. 地域の課題・資源のヒアリング: 実行チームが自治体を訪問し、課題や関心のあるテーマをヒアリングします。
2. 新しい目的地づくりの計画・戦略策定: 「新しい目的地」となるための事業の方向性を協議し、計画・戦略策定を支援します。
3. 自治体との包括連携協定・専門人材の派遣: 自治体との包括連携協定を締結し、必要に応じて専門人材を派遣します。
4. 計画・戦略の実現に向けた伴走支援、事業化: 計画・戦略の実現に向けて、事業計画策定、施設開発、人材育成等を伴走支援します。必要に応じて、地域会社の設立、経営参画も視野に入れます。
5. 宿泊・体験等の商品化・送客支援: 新たな目的地となるために必要な宿泊・飲食・体験等の商品化、パッケージ化、送客・プロモーション等を支援します。