Keeper Securityがマクニカと提携し、企業向けセキュリティソリューションを強化
2023年10月、サイバーセキュリティプロバイダのKeeper Security APAC株式会社は、日本のセキュリティ企業であるマクニカと販売代理店契約を締結したことを発表しました。本契約により、マクニカはKeeperの企業向けパスワード管理ソリューションを国内で提供することになります。これは、デジタルトランスフォーメーションの加速に伴い、企業が直面している広範なセキュリティ課題に応える重要な一歩です。
デジタル化に伴う新たな脅威
近年、企業はクラウドサービスやSaaSを活用し、様々なシステムを導入するようになっています。しかし多くのシステムは依然としてIDとパスワードによる認証に依存しており、これが不正アクセスや情報漏えいのリスクを招いています。特に、弱いパスワードやパスワードの使い回しは、サイバー攻撃を受けやすく、企業のセキュリティが脅かされています。
さらに、近年は情報窃取型マルウェア(Infostealer)が広がっており、ブラウザに保存されたパスワードなどが狙われています。これに対抗するため、企業は従来のパスワード管理から、安全で専門的なソリューションへの移行を進めている状況です。
Keeperのゼロトラスト・セキュリティ
Keeperは、ゼロトラストの考え方に基づいて、企業のアイデンティティと特権アクセスを管理するプラットフォームを提供します。クラウドとオンプレミスを統合した一元管理で、複雑なハイブリッド環境の中でのセキュリティを強化。特に、強固で固有のパスワードを自動生成・保存し、使用中のすべてのデータはKeeperの暗号化された「ボルト」に安全に保管されます。
マクニカネットワークス カンパニー プレジデントの小林雄祐氏は、「サイバー脅威が進化する中、認証情報の適切な管理は重要なテーマです。Keeperはそのニーズに応える責任があり、私たちはパートナーシップを通じて企業に実効性のあるアイデンティティ保護を提供することを目指します。」とコメントしています。
マクニカのセキュリティ知見
マクニカは長年にわたり、サイバーセキュリティ分野での豊富な経験を有しており、Keeperとの提携によって、これまで培ってきたノウハウと市場ネットワークを活かした包括的なセキュリティ対策を日本企業に提供することが期待されています。KeeperのCEと共同創業者のダレン・グッチョーネ氏も、「アイデンティティと特権の管理はサイバーセキュリティ戦略の中心です。日本市場への展開において、マクニカという強力なパートナーと協力できることを嬉しく思っています。」と語っています。
提供するソリューションの具体的な特長
- - クラウドとオンプレミスを統合した一元管理: Keeperは、すべての認証情報を一元的に管理し、複雑な環境における認証と可視性を強化します。
- - 強力なパスワード運用と認証情報の保護: 各アカウントに対して強固なパスワードを自動生成し、認証情報は暗号化された状態で保存されます。
- - ゼロ知識セキュリティ: Keeperのゼロ知識暗号化により、エンドユーザーのみが情報にアクセスでき、セキュリティを高めます。
- - エンタープライズ規模の拡張性とコンプライアンス対応: 既存のセキュリティツールとシームレスに統合が可能で、迅速な導入をサポートします。
まとめ
Keeper Securityとマクニカの提携は、日本の企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中で、重要なパートナーシップとして期待されています。これにより、企業が直面するサイバーリスクに対応し、ビジネスの安全を守る新たな道筋が開かれています。