VUILDとコクヨが贈る大型ベンチが国際デザイン賞を受賞
VUILD株式会社とコクヨ株式会社が共同で設計した大型ベンチ「GGO Biomorphic Lobby Furniture」が、イタリアの「A’ Design Award & Competition 2026」で金賞を受賞しました。この作品は、コクヨの新本社が位置するグラングリーン大阪のオフィスロビー向けにデザインされたものであり、全長約16メートルの有機的な造形が特徴です。
受賞の経緯
「GGO Biomorphic Lobby Furniture」は、コクヨが基本設計を担当し、VUILDが実施設計と制作を手がけました。このプロジェクトは、オフィスロビーにおいて自然環境と連携するような生命感あふれる空間を創出することを目的としていました。粘土模型からの3Dスキャンを活用し、アナログとデジタルを融合させたデザインプロセスが特徴的です。
このベンチは、全長16メートルの2台のベンチと植栽ポッドから成っており、合計で6,120個の国産ナラ集成材パーツで構築されています。中でも、VUILDの持つデジタルファブリケーション技術が高精度な造形を実現しています。
デザインプロセス
デザインの初期段階では、手捏ねによる粘土模型を作成し、これを3Dスキャンして設計データを作成しました。スキャンデータの処理では、プログラミングツール「Grasshopper」を用いて、スキャンによるノイズや歪みを補正するためのアルゴリズムも開発しました。これにより、スキャンデータを約8割の図面自動生成し、設計の柔軟性を確保しました。
高精度加工の挑戦
使用されたナラ集成材は非常に硬く、加工には特に注意が必要です。この素材の特性を考慮した加工パラメーターを設定することで、効率的な生産を実現。また、板材の配置を効率化するネスティング工程に関しても、独自に開発したツールを用いて処理時間を大幅に短縮しました。
完成度の高い仕上げ
特に施工時には、各ユニットの接合部に細心の注意を払い、全体のラインが滑らかに見えるよう工夫が施されています。これらの技術的な取り組みは、VUILDが長年にわたり培ってきた経験に基づいています。
A’ Design Award & Competitionについて
「A’ Design Award & Competition」は、世界最大級の国際デザイン賞であり、多様な分野からの応募作品が評価されます。この賞は、デザインの優れた実績を国際的に広めるためのプラットフォームとされています。特に機能性、革新性、社会性などの観点からも評価がなされるため、この受賞はVUILDとコクヨのデザイン哲学が国際的に認められた証とも言えます。
VUILDとコクヨのビジョン
VUILDは、デジタルテクノロジーを用いて建築産業を革新すべく活動しています。彼らのプロジェクトは、単なる家具という枠を越え、利用者に自然な滞在空間と異なる体験を提供することを目指しています。この受賞が、さらなる躍進への新たなステップとなるでしょう。今後の活動にも期待が高まります。