町田市が描く未来像:多摩地域のリーディングシティを目指して
町田市未来づくり研究所(所長:市川宏雄)は、2024年度に向けた研究報告を発表しました。それが「目指せ!多摩のリーディングシティ」です。この報告では、町田市がいかにして多摩地域の主要都市、いわゆる「リーディングシティ」となれるかを探求します。
調査研究の背景
市が発表した報告書によると、町田市の評価は、159の自治体の中で80位以下という結果でした。多摩地域の他市、例えば府中市や三鷹市、立川市、八王子市と比較すると、町田市は大きな差をつけられているのが現実です。評価対象として選出された2020年以降、改善が見られないこともまた、町田市が抱える課題の一つです。それゆえ、この研究では町田市を多摩のリーディングシティに押し上げるための策略が練られました。
研究の視点
町田市がリーディングシティになるために必要な要素として、JPC指標と呼ばれる評価基準が利用されました。その中でも特に町田市には「女性の就業者割合」や「休日に人が集まる」のような指標に改善の余地があり、これらを活用していくべきだと考えられています。一方で、「付加価値額」や「クリエイティブ産業従事者割合」、「居住環境の満足度」など、国内外での評価が著しく低い項目については、克服することでより高い評価を得る手段となると指摘されています。これらの分析を元に、研究者たちはリーディングシティの理想像を4つの仮説として設定しました。
町田市が目指す3つの姿
研究によって導き出された3つのテーマは、以下の通りです:
1.
まちのにぎわいのリーディングシティ:スポーツ観戦を通じて地域経済を活性化し、観光施設へのアクセスも強化する。
2.
働きやすい環境づくりのリーディングシティ:企業の誘致や雇用機会を増やし、女性のキャリアも支援する。
3.
団地再生に関するリーディングシティ:団地の存在価値を多様化させ、新しい交通機関整備やイメージ向上を図る。
この3つのテーマに基づき、具体的な施策が提案されています。特に重要なものとして、リーディングプロジェクトが設定されています。
施策の具体案
各テーマに対して提案されている施策は以下の通りです:
まちのにぎわいのリーディングシティ【リーディングプロジェクト】
サッカーの集客力を地域経済に結びつける仕組みを構築します。訪問者を市内で歓迎し、消費活動を促進する方法として、市内の関連事業者との連携が模索されます。
働きやすい環境づくりのリーディングシティ【リーディングプロジェクト】
「町田版スタートアップ・エコシステム」の実現が目指されており、起業希望者だけでなく既存企業の支援も重要視されています。地域の大学や企業と連携し、イノベーションの拠点を目指します。
団地再生に関するリーディングシティ【リーディングプロジェクト】
団地の多機能化を図るため、若者向けのアート系スタジオやシェアオフィスの設置が提案されています。これにより、団地の新たな利用方法を創出し、活気を取り戻す狙いがあります。
この研究報告は、町田市の未来を描き、地域の発展を促進するための重要なステップとなるでしょう。今後のさらなる進展が期待されます。詳細な内容については、町田市の公式ウェブサイトにてご確認ください。