DNP、デジタルアーカイブ技術で博物館の未来を拓く
ダイレクトプリント株式会社(DNP)は、2024年3月、第72回全国博物館大会に出展し、デジタルアーカイブ技術を活用した革新的な取り組みを発表しました。博物館法改正を受け、博物館のデジタル化が加速する中、DNPは、教育、地域活性化、多言語対応など、多様な分野でのデジタルアーカイブ活用を提案しています。
教育分野への貢献:DNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ」
DNPは、独自開発のインタラクティブ鑑賞システム「みどころキューブ」を用いて、デジタルアーカイブを活用した学校教育のICT学習を支援しています。全国博物館大会では、小学校の図画工作授業での活用事例が紹介され、デジタル技術が教育現場にもたらす新たな可能性を示唆しました。学習指導要領において、学校教育での博物館・美術館利用が推奨されている今、「みどころキューブ」は、教育現場と博物館を繋ぐ重要なツールとなり得ると期待されています。
地域活性化:イメージアーカイブ・ラボによる地域の魅力発信
DNPは「イメージアーカイブ・ラボ」を通して、博物館の収蔵品画像データを活用した二次創作を促進するサービスを提供しています。ハンドメイド作家などが、これらの画像データを用いてオリジナルグッズを制作・販売することで、地域の魅力を発信する新たなビジネスモデルの創出にも繋がります。この取り組みは、地域経済の活性化や、地域文化の継承に貢献する可能性を秘めています。
多言語対応と円滑なコミュニケーション:DNP対話支援システム
近年増加するインバウンド観光客や、聴覚に障がいを持つ来館者への対応は、博物館にとって重要な課題となっています。DNPの「DNP対話支援システム」は、会話の自動翻訳や感情表現フォントシステムにより、来館者との円滑なコミュニケーションを支援します。このシステムは、博物館におけるアクセシビリティ向上に大きく貢献し、より多くの人が文化に触れられる機会を提供します。
DNPのこれまでの取り組みと今後の展望
DNPは、「京都・文化遺産アーカイブプロジェクト」や「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」など、数々のデジタルアーカイブプロジェクトに携わってきました。これらの経験を通じて培われた技術とノウハウは、「みどころキューブ」や「イメージアーカイブ・ラボ」といった製品・サービスに結実しています。DNPは、今後も文化財の保存・継承・公開に関わる活動を推進し、デジタルアーカイブ技術を活用した文化体験の提供を拡大していく予定です。
まとめ
DNPは、全国博物館大会を通じて、デジタルアーカイブ技術の活用による博物館の変革を積極的に推進しています。その取り組みは、教育、地域活性化、多言語対応支援など、多様な分野に広がり、博物館の社会的役割の拡大に大きく貢献するでしょう。DNPの技術革新は、博物館の未来を大きく変える可能性を秘めています。