訪日外国人医療支援の新たな潮流「JVHA」が始動
2026年6月1日、訪日外国人医療連携協議会(Japan Visitor Healthcare Access Alliance、略称:JVHA〈ジェイバー〉)が設立されました。この協議会は、日本を訪れる外国人旅行者が抱える医療面的な課題に立ち向かうことを目的としています。
背景:訪日外国人の増加と医療課題の現状
日本を訪れる外国人観光客は年々増加しています。2025年には4,268万人に達する見込みで、その勢いは2026年も続くと予測されています。しかし、旅行中の体調不良や怪我は依然として大きな問題です。観光庁の調査によると、約4%の旅行者が医療を必要とする状況に直面しており、これは年間で約170万人に上ります。
旅行者が直面する医療面での課題は多岐にわたります。言語の壁や適切な受診先を見つけることの難しさ、夜間や休日の医療対応の不足、保険手続きの複雑さなどが主な障害となっているのです。また、宿泊施設のスタッフにとっても、医療に関する判断を迫られるケースが多く、その負担は徐々に大きくなっています。
JVHAの設立趣旨
JVHAは、医療、観光、宿泊、行政、大学・研究機関など、多様な分野の専門家が連携して、訪日外国人の医療面での課題を解決するための協議会です。この協議会は「旅先で医療が必要になっても、安心してつながれる日本へ」というミッションを掲げています。
座長には三輪洋人氏(川西市立総合医療センター総長・兵庫医科大学名誉教授)を迎え、定期的な研究会や実証プロジェクトを通じて、具体的な解決策を模索していきます。
メンバーと役割
JVHAには、救急医療や地域医療、デジタル医療などの様々な専門家が参加しており、それぞれの知見を活かすことで医療体制の全体的な改善を目指します。
- - 座長: 三輪 洋人(川西市立総合医療センター総長・兵庫医科大学名誉教授)
- - 発起人/事務局代表: 東 貴大(一般社団法人SIG 理事長)
- - 中核メンバー: 加藤 浩晃(デジタルハリウッド大学大学院 特任教授)
- - 中核メンバー: 岩下 義明(島根大学 救急医学講座 教授)
- - 中核メンバー: 窪田 和巳(国立成育医療研究センター長)
これらの専門家は、定例研究会や現場での実証プロジェクトを通して、本質的な課題を洗い出し、解決策を模索します。地域に応じた医療体制を築くことも重要な目標としています。
今後の展望
現在JVHAは訪日外国人の緊急医療対応にフォーカスしていますが、将来的には長期滞在者や医療目的で渡航する外国人への支援、大災害時における多言語医療支援など、さらに広い領域への対応も視野に入れています。
最後に、JVHAが目指す「訪日外国人が安心して日本に滞在できる医療アクセスの整備」は、観光、宿泊、行政といった多様な業種との協力によって初めて実現可能です。これからの活動に期待が高まる中、JVHAは継続的に社会のニーズに応えながら、医療アクセスの向上を目指して進み続けます。