ティーティスと奈良先端科学技術大学院の共同研究が国際会議に採択
ティーティス合同会社は、奈良先端科学技術大学院大学との共同研究が、2025年12月にインドのムンバイで開催される国際会議「IJCNLP-AACL 2025」の併設ワークショップ「MMLoSo 2025」に採択されたことを発表しました。この国際会議は、自然言語処理(NLP)の分野で高く評価されているもので、特にマルチモーダル学習の研究が注目されています。
研究論文の概要
研究内容は「Toward Automatic Safe Driving Instruction: A Large-Scale Vision Language Model Approach」と題され、自動運転指導の生成に焦点を当てています。本研究では、大規模視覚言語モデル(LVLM)の性能とその適用可能性について検証しました。ドライバーの安全運転を支援する新たなアプローチが求められる中、特に重要なのは映像情報を活用することです。
研究の背景
近年、LVLM技術は急速に進化し、物体検出や自動要約などの多数の視覚情報タスクに応用されています。しかし、安全運転を評価するためには、前方カメラと車内カメラの情報を統合的に把握する仕組みが必須です。本研究では、これを実現するために以下の項目に取り組みました:
1. 前方と車内の映像入力を統合したLVLMモデルの構築。
2. 映像からスマホ操作等のリスク行動を検知する能力の評価。
3. 大規模データセットの形成と既存LVLMとの性能比較。
4. ファインチューニングによる性能改善の実証。
評価実験の結果、事前学習済みRVLMは安全指導生成において限界があることが明らかになりましたが、ファインチューニングしたLVLMは、より高精度な安全運転指示を生成できる可能性が確認されました。このことは、今後の研究や実用化に向けた重要な知見として位置づけられています。
今後の展望
ティーティスと奈良先端科学技術大学院大学は、今回の研究成果を従って以下の進展を目指します:
- - LVLMのさらなる高精度化と軽量化。
- - 現場運用を考慮したリアルタイム推論のためのパイプラインの開発。
- - 高リスク行動の細粒度ラベリングデータセットの拡充。
- - ドライブレコーダー用AI「アクレス」への応用。
これにより、安全運転支援の技術を一層高めるための共同研究を続けていきます。
参考情報
所在地は東京都渋谷区道玄坂1丁目10−5 渋谷プレイス3F Orbit Shibuya内で、代表者はCEOの高頭博志氏です。ティーティスはAI映像分析サービス「アクレス」の開発・提供に注力しています。