白浜町に誕生した「白浜イノベーションハブ」の全貌とは

2025年4月1日に、白浜町において「一般社団法人白浜イノベーションハブ（Shirahama Innovation Hub：略称SIH）」が設立されることが発表されました。この新しい組織は、白浜町、オーエス株式会社、株式会社オリエンタルコンサルタンツ、NECソリューションイノベータ株式会社の4者が連携して、地域の未来を築くための新たなステージを切り開くことを目的としています。

設立の背景

白浜町は観光業を主要な経済基盤としてきましたが、これだけでは持続可能な発展が難しいことが課題として挙げられます。人口の減少や少子高齢化が進行する中、地域の活力を保つためには、新たな企業や人材の誘致が急務です。このような状況を打破するため、過去数年にわたり、IT企業の誘致や働ける場所の提供、ワーケーションの促進に力を入れてきました。

これまでの取り組みの成果を受けて、さらに高い次元で地域と企業が手を携えて新しいプロジェクトを起こしていくことが求められています。そのために設立された「白浜イノベーションハブ」は、各社との連携協定を結び、2014年から進行中の企業誘致やIT人材育成に取り組む拠点として機能します。

活動内容と目的

白浜イノベーションハブの一つの柱は「企業誘致」です。地域の特性を活かし、新たなビジネスやサービスを創出するための調査や実証実験を支援します。これにより、企業が白浜町へ進出する際の相談や視察サポートも実施します。また、人材の育成にも積極的に関与し、地元企業とのマッチングを行うことで、未来を担う人材の育成につなげていきます。

さらに、「人流創出」にも注力しています。地域内外の企業との連携を通じて、関係人口の増加を目指し、白浜町の魅力を引き上げる特別な体験を作り出すことを計画しています。

具体的な運営体制

白浜イノベーションハブは、白浜町が抱える社会的課題を解決し、持続可能な地域経済発展に寄与することを目指しています。そのため、以下のような理事構成により、地域と企業の架け橋としての役割を果たしていきます。

- 代表理事：大江康弘（白浜町長）
- 理事：佐々木太樹（オーエス株式会社）
- 理事：小林且典（株式会社オリエンタルコンサルタンツ）
- 理事：中尾勇介（NECソリューションイノベータ株式会社）

今後の展望

白浜イノベーションハブは、設立後すぐにさまざまなプログラムを展開予定です。その一つがモニター調査事業で、白浜の環境を活用した新たなビジネスの仮説検証を行います。また、2024年から始まる地域人材のスキルアップ支援や、ファムツアーの企画運営も進めていく計画です。これらの活動を通じて、地域振興や持続可能な経済発展への参加を求める企業や個人を歓迎し、多様な形での参画を可能にします。