社内の承認業務調査、76%の押印は確認作業だった
株式会社NTTデータビジネスブレインズが行った調査結果が、社内の申請・承認業務に関する興味深い実態を明らかにしました。調査は業務・管理系部門のリーダーや管理職221名を対象に実施され、電子契約や電子帳簿保存法の進展にかかわらず、依然として多くの業務が紙の書類に依存していることが判明しました。特に注目すべきは、承認業務における押印の76%が「内容を見たという確認・回覧」のために行われているという点です。
調査の背景と目的
デジタル化が進む現代において、社内の申請・承認プロセスは依然として古い慣習に縛られた状態にあります。調査の目的は、どこで、なぜ業務が止まっているのかを特定し、問題点を洗い出すことにありました。NTTデータビジネスブレインズは、ワークフローシステムの導入だけでは解決できない構造的な問題に焦点を当てています。
調査結果と内容
調査結果によれば、業務・管理系の申請・承認業務において、紙の書類が必要とされるケースは82.9%にも上り、多くの部署において紙・押印が未だに残っていることが分かりました。
1.
押印の実態: 多くの書類には複数の押印欄が存在し、調査回答者の34.6%が「3個の押印欄を必要としている」と回答。これは、書類が承認されるために3人以上の机を通過するのが一般的であることを示しています。
2.
確認・回覧のための押印: 76%の押印は「責任を伴う承認」ではなく、「確認・回覧」で押されているという結果は、意思決定の場面での効率を大きく損なっていることを明らかにします。
3.
申請処理にかかる日数: 最も多くの業務が結果として2~3日かかるとされ、46.5%が1週間超の申請後承認に必要な日数を要すことも分かりました。
承認プロセスの課題
さらに、調査によって明らかになったのは、承認の滞る主な原因が「承認者の不在」や「多忙」である点です。これにより、電子化を図ったとしても承認者自身が動かない限り問題は解決しません。また、調査の結果、社内規程が紙の書類を前提としたものであることも指摘されています。多くの企業が進化する技術に適応することをためらっており、これが業務の非効率を引き起こしているのです。
解決策の提案
なぜこれほどの確認・回覧が存在し、承認過程での停滞が見られるのか、本調査を通じて見えてきたのは以下の3つの課題です。
1.
押印欄の見直し: 確認・回覧のために押印される欄を削減し、本当に必要な押印や承認の数を見極めること。
2.
柔軟な業務フローの構築: 社内のルールや規程を見直し、時代に合った業務プロセスを再構築すること。
3.
可視化の重要性: 書類が現在どこにあるかを常時把握できる仕組みを整え、承認業務の進捗を可視化すること。
まとめ
これらの課題は「紙を電子に置き換える」だけでは解決しません。実際の運用に即した柔軟な承認設計が求められています。NTTデータビジネスブレインズの提供する「Slopebase」は、ノーコード設計に基づき、業務データベースと承認フローの構築を支援しており、業務のストリームライン化が期待されています。
登場する新たなサービスを活用することで、社内での承認業務が円滑に進む未来を描いていくことができるでしょう。この調査から得た教訓をもとに、企業は自身の業務プロセスを見直してみてはいかがでしょうか。