九州へのアイスクリーム輸送の革新
先日、東京九州フェリー株式会社(福岡県北九州市)とマリネックス株式会社(大阪市北区)が、赤城乳業株式会社(埼玉県深谷市)および株式会社タイセイ(埼玉県戸田市)と協力し、関東から九州に向けたアイスクリームの輸送において、環境負荷低減を図る取り組みが評価され、「第1回日本物流大賞」の環境負荷低減賞を受賞しました。この受賞は、物流業界における持続可能な発展のモデルケースとしても注目されています。
受賞の背景
本プロジェクトでは、厳格な温度管理が要求されるアイスクリームの輸送を、トラックから高速フェリーへとシフトすることで、新たな物流の形を築きました。具体的には、「関東発九州向けアイスクリーム低温輸送モーダルシフト」というテーマで立ち上げられ、温度管理が難しい条件下でもリードタイムの維持が可能な点が高く評価されています。
従来、トラックドライバーが長時間運転することになり、輸送効率や環境負荷の面で問題が指摘されていましたが、高速フェリーを活用することで、これらの課題に立ち向かうことに成功しました。具体的には、CO₂排出量を766.1トン削減すると共に、ドライバーの運転時間を5,010時間も減少させることができました。
取り組みの詳細
赤城乳業のアイスクリームは、-20℃以下の厳しい温度が維持される必要があります。そのため、長距離の海上輸送に切り替えることは非常に難易度が高いとされていました。しかし、2021年に就航した横須賀〜新門司航路の高速フェリーを利用することにより、アイスクリームの輸送が実現しました。
この取り組みでは、赤城乳業、タイセイ、そしてマリネックスの三社が連携し、セミトレーラーの積載量を大幅に拡大しました。具体的には、パレットの数を16枚から22枚に、ケース数を144から168ケースに増加させることで、一便あたりの輸送量を増加。この結果、環境保護における大きな成果を実現したのです。
今後の展望
今回の受賞は、アイスクリームの輸送における新しい物流モデルを証明したものであり、食品物流の未来に明るい兆しを示しています。6275万トンのCO₂削減が実現したことで、今後はさらなる効率化と環境負荷の低減が期待されます。
4社は今後も持続可能な社会に向けた取り組みを続け、環境負荷低減と効率的な物流の実現に努めていく方針です。日本物流大賞を受賞したこのプロジェクトが、他の物流企業や関連団体にも大きな影響を与えることを期待しています。
関連リンク
日本物流大賞について
日本物流大賞は、物流環境大賞とモーダルシフト優良事業者大賞を統合したもので、持続可能な物流の取り組みを広く認めるために設立されました。今後もこのような取り組みが続けられることで、より良い社会の実現に向けて一歩ずつ進んでいくことが出来るでしょう。