MCI疾患啓発の新たな一歩
エーザイ株式会社とバイオジェン・ジャパン株式会社は、2025年4月26日から新たにMCI(軽度認知障害)の疾患啓発を目的としたTVCMのキャンペーンを全国で開始します。このキャンペーンは、昨年11月に放映されたものに続く第2弾であり、さらに多くの人々にMCIの理解を促進することを目指しています。
MCIとは何か?
MCIとは、脳の機能が健常な状態と認知症の中間に位置する状態を指します。具体的には、記憶や判断などの認知機能が若干低下しているものの、依然として自立した日常生活を送ることができる状態です。MCIが進行すると、介護が必要な認知症に至る可能性があります。
日本では、MCIに該当する人が2025年には564万人、65歳以上では15.4%に達すると予想されています。この数字は2040年には612万人にのぼるとされています。ただし、MCIが必ずしも認知症に進行するわけではなく、適切な対策を講じることで進行を防ぐことが可能です。
CMの内容と目的
今回のTVCMでは、「それ、さっきも言ってたよ」と娘に心配される母親が登場します。母親は、年齢のせいだと思っていたもの忘れがMCIによるものである可能性を知り、早めに専門医に相談しに行くというストーリーが描かれています。このようなストーリーを通じて、MCIに対する意識を高め、早期発見と対策の重要性を伝えています。
調査によると、MCIという言葉の認知率は12%、理解度はわずか2%にとどまっています。このCMによって、MCIについての理解が深まり、認知機能の不調に対する関心が高まることを期待しています。
エーザイ株式会社とバイオジェン・ジャパン株式会社の役割
エーザイは、「ヒューマン・ヘルスケア」を企業理念として掲げ、患者やその家族に対するサポートを重視しています。特に認知症領域においては、新薬の開発だけでなく、予防からケアまで広範囲にわたって包括的なサポートを提供する「認知症エコシステム」の構築に取り組んでいます。
その一方、バイオジェン・ジャパンは、革新的なバイオテクノロジー企業として、長期的な成長を目指し、患者の人生を改善するための新薬の開発に注力しています。
2025年のTVCM概要
本TVCMは15秒と30秒のバージョンがあり、全国で放映されます。また、2025年4月26日からYouTubeでも動画が公開されます。これにより、多くの視聴者にMCIについての情報を届け、認知の拡充を目指しています。
最後に
MCIは、早期に発見し、適切な対策を講じることが重要な疾患です。今回のキャンペーンを通じて、多くの人々にMCIの理解が深まり、早期発見が促進されることを願っています。認知症の予備軍として捉えられるMCIですが、その存在と重要性を知ることで、より良い生活をサポートする手助けができるでしょう。