春の光に包まれる、伊豆・下田での絵画体験
伊豆・下田市にある上原美術館では、春の特別展「近代館」企画展「あわいひかりやわらかないろ」と「仏教館」企画展「ちいさきものはみなうつくし」が2025年1月25日から4月13日まで開催されます。この展覧会では、やわらかな色合いの絵画が思わず心を和ませてくれる作品たちが紹介され、訪れる人々に穏やかなひとときを提供します。
個人コレクションの魅力
上原コレクションの特徴は、個人の目線から収集された作品が持つ独特のやさしさと穏やかさです。特に、初公開となる新収蔵の作品は、観る者に心の安らぎをもたらすことでしょう。新たに収蔵された作品の中には安井曽太郎の「庭の雪」が中心的に展示されています。この作品は、冬の光景を描いた風景画であり、木々の隙間から雪の静けさを映し出しています。灰色がかった色影が織りなすその美しさは、まるで、見ている人をその場の空気の中に引き込むようです。
絵画から感じる穏やかさ
さらに、クロード・モネが描いた「ジヴェルニー付近のセーヌ川」も見逃せません。この作品は、川面に優しくあたる光を捉え、穏やかな雰囲気で満ちています。一見暗くも見える画面の中に、光が持つ温かさと静けさが感じられ、何度見ても飽きることがありません。
仏教館では、「ちいさきものはみなうつくし」と題して、愛らしい仏教美術作品を展示しています。新収蔵の「高野大師行状図画断簡」は、空海が若き日に中国へ留学していた時のエピソードを描いた部分で、その小さなサイズにも関わらず、深淵なメッセージを持つ作品です。さらに鎌倉時代の「誕生仏」や古写経切も展示されており、歴史的価値と愛らしさを併せ持つ貴重なコレクションとなっています。
展覧会の詳細
- - 会期: 2025年1月25日(土)~4月13日(日)79日間、無休。
- - 時間: 9:30~16:30(最終入館は16:00まで)。
- - 会場: 上原美術館近代館・仏教館(静岡県下田市宇土金341)。
- - 入館料金: 一般1,000円、学生500円、高校生以下無料(団体割引や障がい者割引あり)。
また、各展覧会の内容をより深く楽しむために、月毎のギャラリートークも行われます。在館中の第3土曜日には、学芸員による解説が予定されており、作品との距離が一層近づくチャンスです。各展示室にお集まりいただき、展覧会を心ゆくまで楽しんでいただければと思います。
まとめ
伊豆・下田で行われるこの春の特別展は、やわらかな色彩に包まれた作品たちとの出会いを提供します。美術館の訪問は、ただの鑑賞だけでなく、心の安らぎをもたらす素晴らしい体験となるでしょう。ぜひ、皆さまのご来館をお待ちしております。