更年期世代のキャリアと健康課題を見つめる特別対談
アンファー株式会社が主催する「ホルモンハグプロジェクト」のイベントの一環として、3月13日にジャーナリスト浜田敬子さんと同社の𠮷田南音社長との対談が行われました。本記事では、その特別なトークセッションの内容を詳しくご紹介します。
ホルモンハグプロジェクトとは
ホルモンハグプロジェクトは、ホルモンバランスの変化に伴い生じる心身の悩みや不調に関する正しい情報を提供し、同じ悩みを持つ個人が情報をシェアし合い、寄り添うコミュニティを形成することを目的としたプロジェクトです。このイベントでは「更年期」というテーマを中心に、参加者が体験できるブースや、更年期に関連するトークショーが行われました。特に、浜田さんと𠮷田社長の対談では、キャリアと健康に関する知見が披露されました。
出演者について
浜田 敬子
1989年に朝日新聞社に入社し、その後AERA編集部での編集長を歴任。2017年にはBusiness Insiderの日本版を立ち上げ、2020年からはフリーのジャーナリストとして活動中。現在は情報番組のコメンテーターとしても活躍しています。
𠮷田 南音
2010年にアンファーに新卒入社。デジタルマーケティングや女性健診事業の立ち上げに従事し、2021年に取締役、2024年には代表取締役に就任予定です。
現在の女性キャリアの現状とその課題
対談では、特に「更年期世代の女性のキャリアと健康課題」というテーマにフォーカスされました。浜田さんは、女性のキャリア形成において、企業が両立支援制度を充実させる一方で、短時間勤務制度を利用する女性が多いために、キャリアの行き詰まりが生じることがあると指摘しました。また、日本の女性の管理職比率は依然として低く、賃金格差も顕在化している現状を解説しました。
𠮷田社長は、アンファーの女性管理職比率を18%で、国の目標比率の30%に達していないことを踏まえ、女性社員が活躍できる場を整える必要があると語りました。
更年期におけるキャリア継続の難しさ
浜田さんは、更年期世代の女性が直面する具体的な課題について、実体験をもとにコメントしました。特に、家庭内での役割分担や、社会的な期待が重圧になり、体調管理に影響を及ぼすことがあると語ります。家庭や職場で助けを求めることの難しさが、健康や業務にマイナスの影響を及ぼすことがあることが指摘されました。
必要なサポートと会社の取り組み
更年期世代のためには、まず知識の共有が必要だと浜田さんは強調しました。特に、企業内で更年期に関する理解を深めることが重要です。この点に関して、𠮷田社長はアンファーの健康支援制度を紹介しました。アンファーでは、自社の女性社員が婦人科系の検査を全額負担で受けられる制度を確立しており、女性の健康を守ることに努力しています。
企業と社会が果たすべき役割
最後に企業や社会が女性支援のために行うべき施策について意見が交わされました。浜田さんは、社員の知識を高めることと、フレキシブルな働き方の導入が必要と述べ、柔軟な勤務体制が導入されることでキャリア継続が容易になると指摘。𠮷田社長もこの提案に賛同し、男女問わず働きやすい環境の整備の重要性を訴えました。
今回の対談は、女性の健康やキャリアを守るための考察の場となりました。両者の深い知見を通じて、企業の役割や社会全体での意識改革の重要性が浸透することが期待されます。