ビッグデータが描く「人の弱さ」をアートで表現する展覧会が開催

アートプロジェクト『ビッグデ絵タ』展

2024年7月30日（火）から8月17日（土）、東京都港区にあるソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL」にて、革新的なアート展『ビッグデ絵タ』が開催されます。本プロジェクトは、ビッグデータを活用して見えてくる人間の「弱さ」の多様性を、感情豊かな「絵」の力で表現し学びを促します。その背景には、現代社会が抱えるさまざまな「怖い」ものや経験もついて回ることがあります。

この展覧会では、「電話が怖い」「映画館が怖い」「エレベーターが怖い」といった、他人には理解されづらい「こわいこと」をビッグデータから解析し、多様なアーティストが表現を試みます。具体的には、LINEヤフー株式会社が提供するデータ分析ツール「DS.INSIGHT」を使用して、2023年に検索された「怖い」というキーワードに関連するデータを元に200個以上の事例を抽出。アーティストたちは、このデータをもとに、各自の視点から「こわい」というテーマで作品を制作します。

参加アーティストは、漫画家の大橋裕之氏や画家の塩谷歩波氏をはじめ、アニメーターやミュージシャン、芸人など幅広いジャンルのクリエイターが集結。多彩な作品を通じて、各々が何を「こわい」と感じるのかを観客と分かち合います。

プロジェクトの意義

プロジェクトリーダーの青沼克哉氏は、この展示が持つ意味について次のように述べています。「自身の『弱さ』に向き合うこと、そしてそれを他人と共有する難しさは、誰もが抱える課題です。つまり、自分の内面と向かい合うことで、少しでも生きづらさを解消したいと考えています。展覧会を通じて、観客が自分自身の『こわい』を再評価し、共感をもって受け入れてほしい。」

参加者は、直接的な経験や感情と結びつくアートを通して、見えない課題や自身の「弱さ」に再認識することで、他者とのつながりを感じ取れることでしょう。