メナード化粧品が発見した老化を防ぐアミノ酸とは

日本メナード化粧品株式会社が新たに、肌の老化を防ぐアミノ酸を発見しました。この成果は、愛知県名古屋市に本社を持つ同社による、肌の表面を形成する角質を用いた「メタボローム解析」に基づいています。この解析手法は、肌の衰えの原因を多角的に把握し、老化を抑制する新たな成分を見つけ出すために利用されました。

メタボローム解析とは

メタボローム解析とは、生物が取り込んだ栄養素を基に生成される代謝物を網羅的に解析する手法です。これにより、生体のエネルギー産生や物質の生成が正常に行われているかを評価し、組織の状態を知ることができます。メナードは、この技術を用いて肌の老化過程を探求しました。

肌代謝の変化に注目

メナードの研究では、20代から70代の女性を対象に、頬から角質を粘着テープで採取してメタボローム解析を実施しました。この結果、加齢とともにアミノ酸の一種であるアルギニンが減少することが明らかになりました。興味深いことに、アルギニンの減少と肌の水分量に相関関係が発見されたのです。つまり、これらのアミノ酸が肌の老化に深く関わっていることが示唆されました。

老化防止に寄与するアミノ酸の効果

さらに、アルギニンを含むアミノ酸を配合した皮膚外用剤を使用することで、肌の水分量が増加したことが確認されました。これにより、発見されたアミノ酸が老化による肌機能の低下を抑制し、老化防止の成分としての可能性を示しています。

研究の今後と応用

この研究成果は、2025年3月26日から29日に福岡で開催される日本薬学会第145年会で発表される予定です。また、肌の角質を用いたメタボローム解析は、非侵襲的に肌の老化状態や代謝状態を評価できるため、美容領域での活用も期待されています。加えて、この技術は日常的な美容提案にも役立ち、消費者にとっても非常に有意義な知見となるでしょう。