オラクルとGoogle Cloudが連携、完全なデータベースクラウドサービスを発表

オラクルとGoogle Cloudが業界全体を見据えた革新を発表

2024年9月11日、オラクルとGoogle Cloudは、データベースサービス「Oracle Database@Google Cloud」の一般提供を開始することを発表しました。この新しいサービスは、米国および欧州の4つのGoogle Cloudリージョンで提供され、特に金融やサプライチェーンなどのミッションクリティカルな業務を支えることを目指しています。

「Oracle Database@Google Cloud」とは？

「Oracle Database@Google Cloud」は、オラクルのクラウドサービスであるOracle Cloud Infrastructure(OCI)上で実行されるOracle Databaseにユーザーが直接アクセスできるものです。これにより、オラクルの優れたデータ管理技術を駆使し、迅速なイノベーションや新アプリケーション開発が可能となります。データセンターは、米国東部のアッシュバーン、西部のソルトレイクシティ、英国のロンドン、ドイツのフランクフルトの4か所に設置されています。

クラウド環境での利便性

この新サービスでは、オラクルとGoogle Cloudの機能を統合し、企業がデータを効率的に処理・分析できる環境が提供されます。特に、Dun & Bradstreet社のエンタープライズ・エンジニアリング担当バイスプレジデント、Adam Fayne氏は、「これにより、オラクルデータベースの高いパフォーマンスや信頼性、Googleの強力なAIツールを活用することで、ビジネスに対する洞察をさらに深められる」と述べています。

このように、データの品質や処理速度が向上することで、企業は競争力を高めることができるのです。

マルチクラウド戦略の拡大

オラクルとGoogle Cloudは、今回の取り組みによりマルチクラウド戦略を拡大させます。IDCのリサーチ・バイスプレジデントのCarl Olofson氏も、オラクルの自動化機能とGoogle Cloudでのパフォーマンスが組み合わさることで、新世代のクラウドネイティブアプリケーションの開発が加速すると語っています。これにより、既存のオラクルライセンスを活用しながら、スムーズなクラウド移行が可能となります。

特に注目すべき点は、Google Cloud Marketplace経由でサービスを購入する際に、既存のGoogle Cloudコミットメントを利用できる点です。これにより、企業は複雑な手続きなしに新しいデータベースサービスを導入可能です。

迅速な移行と革新のメリット

「Oracle Database@Google Cloud」では、データベースの管理を簡素化し、サプライチェーンのデータ分析やリアルタイムトランザクション処理など、さまざまなビジネスニーズに対応できる設計になっています。具体的には、以下のような利点があります。

- オンプレミスのオラクルデータベースとの互換性を確保
- 統一された運用環境によるセキュリティと低レイテンシ
- Google Cloudの各種サービスとの強力な統合

これによって、迅速かつ確実なビジネスの成長が支援されることが期待されています。

クラウド環境の最前線

オラクルのシニア・バイスプレジデント、カラン・バッタ氏も「全ての自動化とツールがGoogle Cloudと統合され、シームレスなマルチクラウド体験が可能になる」と強調しています。この新しいサービスは、企業のクラウド移行をスピードアップさせ、ページをめくるように新しい時代を迎える準備を整えるものと言えます。

このように、オラクルとGoogle Cloudの連携により、未来のデータ管理の形が大きく変わる可能性をはらんでいると言えるでしょう。企業はこの新サービスを通じて、スピーディーなデジタルトランスフォーメーションを実現し、競争が激化する市場での生き残りを図ることができるでしょう。