株式会社三社電機製作所が開発した1700V耐圧SiC MOSFETならびにその技術の特徴
株式会社三社電機製作所が、1700V耐圧のSiC MOSFETディスクリートを新たに開発しました。これにより、従来のシリコンデバイスを超える性能を持つパワーデバイスが登場し、特に車載用や産業用の高電圧・大電流アプリケーションでのエネルギー効率化が期待されています。
SiC MOSFETの特長
SiC(シリコンカーバイド)パワーデバイスは、他の素材に比べて損失が少なく、高速動作が可能です。この特性により、省エネルギー化を推進する重要な役割を果たしています。
新製品である1700V耐圧SiC MOSFETディスクリートは、既に市場に存在する1200V耐圧製品と比べても、より高い出力を要求される用途に対応できるほか、ユーザーの多様なニーズに応えるための強力なラインアップを展開します。
特徴的な性能
新開発の製品は、還流ダイオードの機能を持つDioMOS(ダイオード統合MOSFET)チップを採用しており、これにより高速かつ低損失、さらにノイズの少ない動作を可能にしています。これは、幅広いアプリケーションにおいて、非常に有利な特性と言えるでしょう。
以下のような特徴を持っています:
- - 高耐圧の1700Vを実現し、効率化された回路アプリケーションが可能。
- - 内蔵ダイオード機能により、高速動作が実現。
- - 高温動作時でも保証される短絡耐量時間により、保護機能の設計が容易。
- - 低オン抵抗を維持しつつ高出力アプリケーションに最適。
- - 誤動作に強い設計(ゲートに対する感度が低い)。
主な用途
この新製品は、以下のような用途で特に活躍します:
- - 産業用インバーター
- - スイッチング電源
- - 各種高周波電源
環境への配慮
株式会社三社電機製作所は、開発した製品がRoHS指令に準拠していることを誇りに思います。環境への負担を軽減しつつ、製品を市場に提供することを重要視しています。
検討中の方へのアドバイス
新製品の価格については、該社の半導体営業部への問い合わせが必要です。昨今のエネルギー効率化に向けた取り組みで、自社のパフォーマンスを最大限引き出すため、ぜひ動きを見せていただきたいところです。
会社の歩み
三社電機製作所は、1933年に映写機用電源を開発以来、「パワー半導体」および「電源機器」に特化した事業を展開しています。その成長を支えるのは、技術革新と高品質な製品の提供への取り組みです。2023年には「パワーエレクトロニクスと創造力で、社会を前進させる。」という明確なパーパスの下、さらなる発展を目指して邁進しています。
今後も魅力的な製品を期待させる株式会社三社電機製作所に注目が集まります。詳しい情報は、
公式ウェブサイトにて確認できます。