アニエスベーが贈る環境展
フランスのファッションブランド、アニエスベーが東京・青山で開催する『誰がマイクロプラスチックを食べているの?』展が、2024年7月27日から9月29日まで行われます。この展覧会は、近年深刻化している海洋プラスチック問題に焦点を当て、来場者にその実態を知ってもらうことを目的としています。
プラスチック問題の背後にある現実
70年前に始まったプラスチックの大量生産により、私たちの生活は便利になりましたが、同時に深刻な環境問題も引き起こしています。海に流れ出たプラスチックごみの多くは未だその行方が不明であり、これらのプラスチック製品が自然に還ることはなく、半永久的に地球に残り続けると考えられています。最近の研究によれば、海洋の一次マイクロプラスチックの約35%が衣料品から放出されるマイクロファイバーであるという事実も明らかになっています。アパレル産業は、この問題の重要な要素の一つとなっています。
アニエス・トゥルブレの取り組み
アニエスベー創設者であるアニエス・トゥルブレ氏は、2003年にフランスで初めて海洋に特化した公益財団法人、タラ オセアン財団を設立しました。この財団は、海洋生態系に関する科学研究の推進や気候変動リスクの予測、生物多様性の保護に貢献しています。さらに2016年には日本において一般社団法人タラ オセアン ジャパンを設立し、2020年からは日本沿岸のマイクロプラスチック問題に特化した調査プロジェクトも開始しています。
展覧会の内容と目的
本展では、Tara JAMBIOによって3年間にわたり収集されたマイクロプラスチックのデータが展示され、普段は見えないプラスチックごみの影響を可視化します。来場者には海洋プラスチック問題について考えてもらい、アニエスベーが行っているビーチクリーン活動を通じてその深刻さを実感していただければと思います。また、マイクロプラスチックが海洋生物や人間に与える影響についての研究も進行中であり、その知見も展覧会で共有される予定です。
基本情報
- - 展覧会名: 誰がマイクロプラスチックを食べているの?
- - 会場: アニエスベー ギャラリー ブティック (東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F)
- - 会期: 2024年7月27日(土)−9月29日(日) (月曜日休廊、ただし8月12日、9月16日、9月23日は開廊)
- - 開催時間: 12:00−19:00
- - 主催: アニエスベージャパン
- - 企画協力: Tara Océan Japan、筑波大学下田臨海実験センター、三豊市、高砂淳二、布下翔碁
関連イベント
さらに、アニエスベー渋谷店では、9月11日から10月8日まで、タラ号クルーが撮影した写真を展示した『Sailor’s eyes:タラ号クルーの視点』展が行われます。また、9月21日からは子どもたちが海洋環境をテーマに描いたポスターコンクールの受賞作品展示もあります。
新商品情報
期間中、タラに関連した商品がアニエスベーのさまざまな店舗で販売されます。特にアイコニックなカーディガンは、タラオリジナルのワッペン付きの特別デザインです。収益の一部はタラ オセアンの活動に役立てられます。
まとめ
アニエスベーの展覧会を通じて、多くの人々がマイクロプラスチック問題を考え、行動を起こすきっかけになればと願っています。海洋環境の未来を守るために、私たち自身ができることを見つけていきましょう。