Z世代の資格取得意識調査、就職活動への期待と課題
株式会社アビタスが行った意識調査によって、Z世代の学生たちが資格取得に対して抱く期待と、その裏にある課題が浮き彫りになりました。本調査は、関東在住の18~25歳の学生500人を対象に実施され、その結果は学生の資格に対する意識を深く理解させるものです。
資格取得への高い関心
調査の結果、将来に向けて何らかの資格を取得したいと考えている学生は、全体の約8割に上ることが判明しました。この内訳を見ると、58.8%の学生が「なんとなく興味はあるが、具体的には考えていない」と述べており、22.4%が「具体的に取得したい資格がある」としています。明確な意図を持つ学生も多く、資格の重要性を認識していることがわかります。
これに対し、資格を取得する予定がないと答えた学生はわずか14.8%であり、全体的に高い関心が見られました。特に女性学生にその傾向は顕著で、キャリアアップを狙った資格取得の意識が高まっています。
資格取得の目的
資格取得を目指す理由として最も多かったのは「就職・転職に有利になるから」でした。これは37.1%の学生に支持され、次いで「スキルアップのため」が25.8%、さらに「興味のある分野の知識を深めたいから」が17.6%という結果でした。
また、資格取得において重視するポイントとして、「就職や昇進に役立つ資格が欲しい」というキャリアアップの視点が55.4%と過半数を占めており、コストや取得のスピードよりも重視されています。これにより、Z世代が資格を実用的なものと捉えていることが明らかになりました。
国際資格への関心と認知度のギャップ
一方で、国際資格の認知度は依然として低いことが調査からわかりました。米国公認会計士(USCPA)に関する質問では、70.4%が「初めて聞いた」と回答し、知識があると答えたのはわずか9%です。この数字は特に、男女での認知度に大きな差がありました。男子学生の44.4%がUSCPAを知っていたのに対し、女子学生は23.7%に留まりました。
USCPA取得への意欲
USCPAに関する質問では、「就職やキャリアに役立つ」と理解を示しても、実際に「ぜひ取得したい」と答えた学生は8%に過ぎませんでした。「興味はあるが、難しそう」と感じる層が34.6%にも上り、資格取得への心理的ハードルが伺えます。また、取得への消極的な層が57.4%に達する結果となり、国際資格に対する認知度の向上が急務であることが示されています。
資格の取得が可能な時代
それでも、USCPAを視野に入れる動きは少しずつ広がっています。アビタスが展開する「USCPA100日チャレンジ」などのプログラムが注目を集め、これに挑戦する大学生も増加しています。このプログラムは、受講費用を無償提供しながら、参加学生が学習成果を公開することで同世代の共感を呼ぶ試みです。今や、国際資格も決して遠い夢ではなくなりつつあります。
Z世代の学生が「知らなかったが、実は挑戦できる国際資格」が現実的な選択肢となる中で、キャリアの可能性が広がっていくことが期待されます。この取り組みが、グローバル人材としての新たな道を切り開くことにつながることでしょう。
【調査概要】
本調査は2025年3月に関東圏在住の学生500名を対象にインターネットで実施され、回答者は男女に分かれています。Z世代の資格取得に対する意識や認知度の実態を知る一助となる結果が得られました。