ヤドカリ引越し物語
2015-09-30 18:50:48
新たな住まいを求めるヤドカリたちへの挑戦「Shell We Move?」
ヤドカリ引越しプロジェクト「Shell We Move?」
株式会社リクルート住まいカンパニーが運営する不動産・住宅情報サービス『SUUMO』は、ユニークなプロジェクト「Shell We Move?」を発表しました。このプロジェクトは、ヨーロッパの哲学者にヒントを得て、海の生物ヤドカリの住まい探しをテーマにしています。
ヤドカリの住環境
ヤドカリはその名の通り、貝殻を宿として使い、成長に応じて次の住まいを探し続ける生き物です。しかし、実際には自然界での貝殻は不足しており、中にはペットボトルのキャップを使用するヤドカリも存在しています。『SUUMO』は、このようなヤドカリに新たな居住環境を提供しようと、東京海洋大学の増殖生態学研究室と共同でプロジェクトに取り組みました。
新しい住まいの設計
プロジェクトの目標は、陸上生活を送るオカヤドカリにとって快適な住まいを設計することでした。通常の貝殻よりも広い室内を持つ新しい形状が求められ、軽量化と動きやすさが重視されました。最終的には、従来の貝殻形状から脱却し、「繭型形状」という新たな住まいの形が完成しました。
沖縄での挑戦
この引越しプロジェクトは、オカヤドカリの生息地である沖縄で実施されました。プロジェクトチームは、砂浜に新たに設計された住まいを設置し、ヤドカリたちの様子を観察することにしました。これにより、実際にヤドカリが新しい住まいをどう使うのかを確認することができました。
新しい住まいは、生態系に配慮し、自然環境への影響を最小限に抑えるために、片栗粉を素材とした有機物質から作られています。また、このプロジェクトは実験的な性質であり、撮影後にはヤドカリたちは自然の貝殻に戻されました。
プロジェクトの意義
東京海洋大学増殖生態学研究室の濱崎准教授は、「オカヤドカリには宿となる貝殻が不足しているという現実があり、今回の引越しプロジェクトは感動的な体験でした。生態系のバランスについての課題も残りますが、この取り組みが将来的にヤドカリたちの住環境を改善する一歩になるでしょう」とコメントしています。
『SUUMO』担当者は「ヤドカリの住まい探しは、実は人間の住まい探しととても似ていると感じました。今後も住まいに関する新たな提案を通じて、社会に貢献できるよう取り組んでいきたい」と語っています。
まとめ
このプロジェクトは、ただの引越しではなく、ヤドカリを通じて住まいに関する新しい価値を見出す試みです。『SUUMO』はこれからも、社会のニーズに応えつつ、持続可能な住環境を提供するためのチャレンジを続けていくことでしょう。プロジェクトの詳細は、特設サイトや公式YouTubeチャンネルでご覧いただけます。ぜひ、新たな住まいの探求にご注目ください。
会社情報
- 会社名
-
株式会社リクルート住まいカンパニー
- 住所
- 東京都中央区八重洲二丁目八番一号 日東紡ビルディング
- 電話番号
-
03-6835-2000