ミドル転職者が注目する企業のランキング
近年、40代・50代の転職者数が急増しており、特にこの世代が求められる理由と、それに伴う企業環境の変化が注目されています。民間調査によると、2024年までに40-50代の転職者数はおよそ6倍にも達すると予測されています。この背景には、企業の人手不足や、早期退職制度の影響でキャリアを見直すミドル世代が増加していることがあります。
それに伴い、ミドル転職者が企業を選ぶ際のポイントとして「待遇面」が重要視されています。そのため、OpenWorkの調査による「待遇面の満足度」と「人事評価の適正感」という観点からランキングが作成されました。
ランキングの結果
1位に輝いたのは「日本マイクロソフト」、次いで「電通」、3位が「セールスフォース・ジャパン」となっています。上位企業の約半数はIT業界からランクインしており、成果主義を重視し、中途入社者を受け入れる柔軟な環境が評価されています。これらの企業は、トップの人材を求める傾向が強く、業界内外から多様なバックグラウンドを持つ社員が集まる特徴があります。
中途入社者が活躍できる土壌
働き方に関するクチコミでは、例えば日本マイクロソフトの社員は「成果重視のインセンティブがあり、自分の裁量で大型案件を進められる環境が整っている」と語ります。また、電通では「ダイバーシティの考え方が広がり、年功序列から脱却しつつある」との声も。また、セールスフォース・ジャパンでは「卓越した成果を上げた社員には手厚い待遇を用意」といった意見が寄せられています。このように、評判の良い企業では、成果が直接評価につながる仕組みが整っています。
多様な人材の受け入れ
多くの企業が中途社員の受け入れを積極的に推進しており、その結果として多様な人材が活躍する職場環境が築かれています。アビームコンサルティングの社員が語るように、「多様なバックグラウンドを持つ社員がいて、個性を尊重する文化がある」とされ、自分らしく働ける土壌が整っています。さらに、リクルートでは「個人の特性を活かした業務やキャリア形成が支援されており、自律的に動ける環境」とのこと。
文化と環境の変化
また、Googleやアマゾンなどの企業では「常に新しいアイデアを歓迎し、変化を受け入れる文化」が根付いているとエンジニアからの報告があります。特に間接部門と協働する際には、他部門との連携が重視され、フラットなコミュニケーション環境が息づいています。このような企業文化において、特定の役職に関係なく意見を発信できる場が整っていると、社内の風通しも良くなり、ミドル世代の新たな管理職も受け入れやすい環境にあるようです。
このように、ミドル世代が評価され、待遇面でも納得のできる企業が増えている背景には、企業側が優れた人材を求めていることが大きな要因といえます。今後もこうした傾向は続くと予想され、転職市場がますます活性化していくことでしょう。