ダットジャパン、NiCEの「TramOneCloud CXi」を導入しBPO業務を効率化

ダットジャパン株式会社が、世界的に展開されているAI活用型CXソフトウェアのリーダーであるNiCEのCXプラットフォーム「CXone Mpower」を基盤とするOEMソリューション「TramOneCloud CXi」を採用しました。これにより、交通関連企業からのBPO業務においてコスト削減と運用効率化を実現しました。

導入背景：安全で信頼性の高いシステムの必要性

ダットジャパンは、ソフトウェア開発やバックオフィス支援を行う中堅IT企業であり、その中でも大手交通関連企業からのコールセンター業務は社会インフラを支える重要な役割を果たしています。しかし、従来のオンプレミスPBXのサポートが終了し、安定した運営を続けるためには新しいシステムへの移行が急務でした。

「TramOneCloud CXi」選定の理由

ダットジャパンが「TramOneCloud CXi」を選んだ理由は次の通りです：
1. 初期投資が低減：クラウド化により、導入コストを抑えることができました。
2. 柔軟な回線変更：繁忙期と閑散期の業務特性に応じて、必要な回線数を自由に調整できます。
3. 将来的な拡張性：オムニチャネル対応など、将来的な拡張に備えた機能を搭載しています。
4. 信頼性の高い基盤：NiCEの技術基盤により、サイト運営後のアップデートが容易です。
5. 機能とコストのバランス：競合他社と比較して、機能とコスト、将来性のバランスが最も良好です。

CSソリューション事業部の菊田氏は、「従来の業務をそのままクラウド上に移行できることが、選定における重要な要素でした」とコメントしています。

3社の連携によるスムーズな移行

移行プロジェクトは簡単ではありませんでした。音声パケットに関するセキュリティ要件のクリア、既存CRMとの連携、同番号移行など多くの技術的課題が存在しました。しかし、NiCE、トラムシステム株式会社、丸紅情報システムズの3社が密に連携することで、タイトなスケジュールの中でもトラブルなく移行が完了しました。

CSソリューション事業部の清野氏は、「厳しいスケジュールの中でも、3社の協力により問題なく移行を終えました。特に音声パケットの分離やCRMとの連携はスムーズでした」と語っています。

導入後の効果と成果

「TramOneCloud CXi」の導入に伴い、いくつかの具体的な成果が得られました：

- 初期投資の削減
- 通信コストの大幅な削減
- Web管理画面によって、管理者が出張中でも設定変更や状況確認が可能
- オペレーター研修を経て、導入の翌月にはパフォーマンス向上が見られました
- クラウド基盤によりBCP対応が強化され、災害時などのリスクに対する準備が整いました

清野氏は、「クラウド型ソフトフォンへの移行に不安があったものの、数日の研修でオペレーターが問題なく習熟し、業務効率も向上しました」と述べています。

今後の展望

ダットジャパンでは、今回のクラウド移行を契機に、さらなる業務の高度化を目指しています。具体的には、AIによる会話内容の自動分析やFAQの自動表示機能、業務のデジタル化などが計画されています。

菊田氏は、「委託元企業に対して明確な費用対効果を示せる提案ができるよう、クラウドの強みを最大限に活かしていきたい」と強調しています。