デジタルトランスフォーメーション(DX)の実態調査
Pendo.io Japan株式会社が実施した調査「DXユーザー体験白書 2026」によれば、約半数の企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)の進捗状況や評価を企業全体で把握できていないことが明らかになりました。調査は726名の経営者層とDX担当者を対象に行われ、その結果から見えてきたのは「情報粒度の違い」という根深い問題です。
DX化の進捗と評価確認
調査によると、経営層の51%とDX担当者の53%が、企業全体でのDX化の進捗の確認ができていないと回答しました。また、評価確認に関しても経営層の50%、DX担当者の47%が同様の回答を示しています。この背景には、システムや部門ごとに情報の粒度が異なり、統一した評価が難しいという点があります。
このような問題は、経営層とDX担当者との間にある情報の形成や解釈のばらつきによって導かれていると考えられます。経営層は「定性的な報告」を重視する一方、DX担当者は「定量的なログ情報」を利用して進捗を確認する傾向が強いことが調査での結果として浮き彫りになりました。
システム導入後の課題
次に、システム導入後の課題についても言及されており、経営層からは「システム投資の効果が可視化できていない」との声が上がっています。また、DX担当者も運用面での課題を抱えており、「システム投資の効果が報告できない」との回答が相次ぎました。このような状況は、共通認識が持てていないことが一因であり、経営者と担当者の間の意見が分かれていることも問題視されます。
データ取得と活用の現状
さらに、データ取得や活用状況についても調査が行われました。ユーザー属性データや行動データ、感情データの取得状況が調査されましたが、特に感情データに関してはまだ十分に活用されておらず、多くの企業がこの方面のデータを集められていない実態が浮かび上がりました。
調査では、データの取得に「システムに残されたログデータ」が主流である一方で、全社向けのアンケートも利用されていることがわかりました。しかし、感情データの取得が少ないことが問題視され、これが経営層とDX担当者の情報共有の障害となっているようです。
結論と今後の展望
今回の調査結果から、企業がDX化の進捗や成果を適切に評価できていない実態が浮き彫りになりました。経営層とDX担当者間の共通認識や評価軸が欠如し、それがDX推進の妨げになる可能性があります。
今後のDX推進には、感情や行動に関するデータを含めた多面的な視点での情報把握が求められます。これにより、経営層と現場が共通の評価軸を持ち、DX化の評価や改善を継続していくための基盤を築いていくことが重要です。Pendoのプラットフォームは、こうした課題を解決に導く役割を果たすと期待されています。
調査の詳細
調査は、全国の25~65歳の経営層・DX担当者を対象に、インターネットリサーチ方式で実施され、726名からの有効回答を得ました。このデータをもとに、DX化の進捗状況や運用上の課題が詳しく分析され、報告書がまとめられました。これにより、日本の企業におけるDX推進の実態についての理解が深まることが期待されています。