AquaKote™採用の背景
2021-07-06 15:30:02
新型コロナワクチン輸送用にAquaKote™が採用された理由とは
新型コロナウイルス抗ワクチン輸送におけるAquaKote™の役割
グラフィック・パッケージング・インターナショナル株式会社が開発した板紙製品AquaKote™が、アメリカのファイザー社製新型コロナウイルスワクチンの輸送用包材として選ばれました。この採用は、保冷技術が必要とされる厳しい環境下でのワクチン管理の重要性を示しています。具体的には、この製品が58の自治体で使用され、多くの人々にワクチンを届ける役割を果たしています。
背景と課題
新型コロナウイルスワクチンは、温度管理が特に重要です。解凍後の保管期限が定められているため、部署間でのスムーズな共有が求められます。従来の方法では、厚生労働省から配布される保冷バッグやバイアルトレイが不足しており、多くの接種会場で問題となっていました。そこで、新しい包材のニーズが高まる中、AquaKote™が登場しました。
AquaKote™の技術
この板紙は、ビールの6本パックの設計に基づいて強度と耐水性が優れています。これにより、少量のワクチンを多数の会場に効率的に配送できるため、物流の効率化が進みます。また、現場で簡単に組み立て可能なデザインにより、配布後の保管スペースの節約にも寄与しています。特に接種会場でのメモ書きができるトレイは、管理の透明性を高めています。
環境への配慮
AquaKote™は使用後、古紙としてリサイクル可能なため、環境負荷を軽減します。製品は100%バージンパルプから作られ、針葉樹パルプによって引裂き強度に優れています。さらに、蛍光染料を使用せず、アメリカ食品医薬品局(FDA)からの認可を受けています。ヨーロッパの厳しい安全基準にも対応しており、食品や玩具の梱包にも利用可能です。
まとめ
AquaKote™が新型コロナウイルスワクチン輸送に採用された背景には、温度管理の厳しさや効率的な物流の必要性があります。この製品は、ただの包装材ではなく、ワクチンの安全で確実な配布を支える重要な役割を果たしています。これにより、各自治体でのワクチン接種がより円滑に進むことが期待されています。環境にも配慮されたこの技術は、今後の医療分野での新たなスタンダードとなることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
グラフィック・パッケージング・インターナショナル株式会社
- 住所
- 東京都港区新橋5-20-4新虎サウスビル5F
- 電話番号
-
03-5401-1225