JVCケンウッド、D-ILAプロジェクターのHDR機能を強化
株式会社JVCケンウッドが、Victorバナーのもとで展開する8K対応のD-ILAプロジェクター「DLA-V900R」と「DLA-V800R」に向けた最新のファームウェアを2025年10月中旬に公開することを発表しました。このアップデートにより、映像の表現力をさらに高める機能が追加されます。具体的には、HDR映像に特化した新しい画質モードや、ゲームコンテンツに適した低遅延モードが搭載される予定です。
ファームウェアの新機能
今回のアップデートでは、主に以下の新機能が注目されています。
Frame Adapt HDR ビビッド
新たに追加される「Frame Adapt HDR ビビッド」モードは、映像のコントラスト感を高めることを目的としています。このモードでは、明るい部分がさらに明るく、暗い部分は階調を深めて、全体的な映像表現のバランスが向上します。これにより、視覚的に立体感が引き立ち、より自然な映像体験が可能になります。
Highlight Color Control
高輝度シーンにおける彩度を調整する「Highlight Color Control」機能も搭載され、特に明暗が際立つシーンでの映像表現を改善します。夜景やSF映画などの複雑なシーンでも、輝度感と彩度のバランスが最適化され、細部が鮮やかに描写されます。
Multiple Pixel Controlの強化
高画質映像処理技術「Multiple Pixel Control(MPC)」も進化しました。低解像度の映像を8Kに変換する際に、より滑らかでリアルな映像を実現するためにスタンダードモードが見直されました。また、新機能「スムーザー」によって、データ圧縮によるバンディングノイズを抑制しつつ、自然な高精細感を持たせることに成功しています。
ALLM機能の追加
ゲームなど低遅延が要求されるコンテンツ向けには、「ALLM(Auto Low Latency Mode)」が追加され、対応するゲーム機やPCと接続することで自動的に低遅延モードに切り替わります。これにより、快適な操作性が保証され、ゲームを快適に楽しむことができます。ただし、ALLM動作時に一部の機能は自動的にオフになります。
使いやすさの向上
さらに、OSD(オンスクリーンディスプレイ)メニューの視認性と操作性も向上します。新たに追加されたガイド機能により、各設定項目の役割を分かりやすく表示し、初めてのユーザーでも直感的に操作できるようになります。また、新しいキャリブレーションモードにより、高い精度での映像調整が可能となり、プロフェッショナルな環境でも満足のいく設定が行えます。
まとめ
JVCケンウッドは、D-ILAプロジェクターに新機能を搭載することでユーザー体験を向上させ、豊かな映像表現を実現しています。今後のファームウェアアップデートにより、さらに多くの機能が追加されることが期待されます。詳細な情報やファームウェアのダウンロードは、JVCケンウッドの公式ウェブサイトからご確認いただけます。